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B3-10T
勝 岩田
負 石田
8回の攻防が明暗を分けた。
かつてのベイ戦士・桑原謙太朗の前にチャンスを作るも、逆点ならず。
その裏、中継ぎ陣が打ち込まれ勝負あり。
連勝が止まってしまった。
雨の降りしきる甲子園球場は、7回裏に40分に及ぶ中断があった。
その難しいマウンドを、3者凡退で切り抜けた男がいた。
1989年生まれ。愛知県新城市出身。
常葉菊川高校のエースとして、春の選抜優勝。夏の選手権大会でベスト4。
輝かしい実績を評価されて、ベイスターズに高校生ドラフト1位で指名され入団。
球団は将来のエースにとの期待から、ハマの番長・三浦大輔がかつて背負った背番号「46」を与えた。
だが、そこからが苦難の始まりだった。
怪我もあり、一軍に定着できない。
毎年、将来有望な選手が入団してくる中、そのまま埋もれてしまうかに思われた。
転機は2015年。セットアッパーとして覚醒。オールスターゲームにも出場。
2016年は、須田幸太、三上朋也と、最強のブルペン陣を結成。
球団初のクライマックスシリーズ進出に大きく貢献。
1stステージ第3戦では、代走の神様・鈴木尚広から牽制死を奪った。
このビッグプレーが、ファイナルステージ進出の大きな原動力となった。
そして迎えた2017年シーズン。
この3人が、昨年の勤続疲労からか、思うように活躍できなくなってくる。
彼も、同点もしくはビハインドの場面での登板が増えた。
この日も、1点ビハインド。しかも、雨。
西岡剛の打席の途中で、40分間の中断となった。
いつ心が切れてもおかしくない状態。
どう考えてもピッチャー不利な状況。
だが、彼は投げきった。
残念ながら、後輩たちが打ち込まれてしまったが、彼のマウンドでの戦う姿勢は、明日以降のブルペン陣の希望になったはずである。
記録にも、記憶にも残らないかもしれない活躍。
だが、野球は団体競技。
シーズンを通した総合力の最も優れたチームにのみ、栄冠は輝く。
そのためには、陰に隠れた見えない力が必要だ。
炎のリリーバー・須田幸太の二軍調整が続く中、選手会長・三上朋也ともにブルペン陣の精神的支柱として、彼は背中で皆を引っ張っていってくれるはずだ。
心をひとつに 共に歩もう
すべての力合わせて 共に闘おう
どんな時も夢めざし 共に輝こう
心をひとつに
心をひとつに
横浜DeNAベイスターズ。
背番号46。
田中健二朗。
勝負の夏の真っ最中。
寡黙な男が栄冠を勝ち取る。
THIS IS MY ERA.
