トレードに出されるかつての中心選手は、2軍での出場機会が急に増えるという。
本人の試合勘を鈍らせないため。
そして、トレード相手の球団に、その選手がまだまだ働けることを示すためだと言われる。
2013年の渡辺直人がそうだった。
いぶし銀のベテランだったが、梶谷隆幸、白崎浩之らを使っていきたい首脳陣の意向からか、2軍暮らしが続いた。
ほどなく、ライオンズ・長田秀一郎とのトレードが発表された。
そして、今日。
球団から、トレード成立の発表があった。
横浜市港南区出身。
小学校6年の時、地元で行われた三浦大輔のトークショーに参加した彼は一つの約束をする。
「将来、ベイスターズに入団してバッテリーを組む」と。
夢は実現する。
日大藤沢高校で頭角を現し、スカウトの目にとまる。
2005年高校生ドラフト3巡目でベイスターズの指名を受ける。
鉄砲肩と言われた強肩で、ファーム時代から注目を集め、一軍のスタメンマスクもかぶるようになっていった。
2011年8月14日。相模原球場。
B1-0D。
遂に夢が現実となる。
憧れの三浦大輔とのバッテリーを組み、勝利のバッテリーとなった。
時は流れ、2017年シーズン。
戸柱恭孝がレギュラーを勝ち取り、嶺井博希、高城俊人らが一軍に固定。
彼は、2軍でのスタメン出場が多くなっていた。
嫌な予感がした。
彼は昨年、2軍でもスタメンマスクをかぶることが少なくなっていたからだ。
嫌な予感が、現実になってしまった。
ファイターズ、エドウィン・エスコバー投手とのトレードが正式に発表された。
涙は見せまい。
笑顔で送り出そう。
ホームベース守り抜け
我らの司令塔
刺せ白い矢で
黒羽根利規
横浜DeNAベイスターズ。
背番号9。
黒羽根利規。
北の大地ででもう一花咲かせよう。
そして、大きな舞台でまた会おう!
新天地での活躍を心から祈ります。
