20170416日
京王線に乗って、八王子に行ってきた。
ビブリオバトルに参加するために。

ビブリオバトルとは、「知的書評合戦」。
自身が気に入った本の魅力を5分間で聴衆に語るもの。

ビブリオバトルとの出会いは、1枚の駅のポスター。
去年の秋、本を返しに東急池上線洗足池駅で降りた際に目にした「洗足池図書館でビブリオバトル開催!」というもの。

その日は予定が空いていたので、そのイベントを観戦することに。

一つのテーマをもとに、好きな本を持ちより、5分間で語る。
聴衆は、その話を聞いて「一番読みたい」と思った本に投票する。

プレゼンターが美人だからとか、イケメンだからとか、昼飯奢ってもらったから、お世話になってるから、とかはなし。

あくまで、どの本が一番読みたいか、なのだ。

イベントに参加後、本を囲んで雑談に花が咲く。
地元民として、皆さまをエスコートして近くの居酒屋へ。
酩酊しながら、約束する。
「必ず、ビブリオバトル、出ます!」

そして、その時がやってきた。
テーマは3つ。

①フリー。
②「Re」。
③「遺」。

私は迷わず、「Re」を選んで申し込んだ。

選んだ本は、石田衣良さんの短編集「約束」。
2001年6月に発生した、大阪府の池田小学校での連続無差別殺人事件。
このニュースを目にした石田さんが、「作家として何か出来ることはないか?」と、綴った表題作をはじめとした短編集。

1行書くだけで涙が出る止まらなくなってしまったのは、後にも先にも、この作品だけだそうだ。

私は、この短編集に、人間の宿命の過酷さを見た。

ある日突然、通り魔に殺されてしまうヨウジ。ヨウジは、親友のカンタをかばって死んでしまったのだ。

PTSDにかかり、2度の自傷行為を繰り返し、死を決意したカンタの前に現れたのは、死んだはずのヨウジだった。

ヨウジとカンタが交わす「約束」。
私はそこに、人間の宿命を乗り越えていく、レジリエンス(Resilience)を見た。

モンスタークレーマーとパワーハラスメントで、心をズタズタにされ、地獄の一丁目から帰ってきた今だから、身体全体で、生命全体で読み切れた。

著者の石田さんは後書きで「小説は出来不出来ではなく、届くか届かないかなのです」と語っている。

石田さんの心を、少しでも伝えられたのなら、これ以上の喜びはない。

そして、このカンタとヨウジは、「カンタ」という別の作品で、設定を少し変えて、新たな生命として活躍する。
モデルになったライブドアの元社長ホリエモン自身が絶賛している快作。
「Reborn」でもあるのだ。

ビブリオエイトのチャンピオンベルトを頂いた。

また、参加しよう。

主催者の五十嵐さん、お会いした皆さま、大変にありがとうございましたm(_ _)m

#石田衣良
#ビブリオバトル