2023年5月4日(木)

横浜スタジアム

ベイスターズ 3x-2 カープ

勝 森原康平 1勝0敗

負 松本竜也 0勝2敗

 

同点の9回裏。

先頭打者は、背番号51。

鋭く振り抜いた打球は、大歓声の中、熱き星たちが待つライトスタンドへ吸い込まれていった。

 

彼にとって6年ぶり3度目のサヨナラホームラン。

 

「頼むから伸びてくれ、風吹いてくれって思っていました」

 

DB.スターマンのカチューシャをつけて登場したヒーローインタビューでおどけて語った。

 

「ホームランか、ヒットで出て代走出すか。どっちか選べって言って送り出したんです。まさか本当に打つとは」

 

指揮官も笑顔で絶賛するサヨナラ劇だった。

 

「みんなでつないで、全員で勝ち取った勝利です」

 

チームの快進撃を支え続ける背番号51は、穏やかに、そして誇らしげに語った。

 

1988年12月12日生まれ。、

佐賀県唐津市出身の34歳。

 

佐賀県立厳木高校、日本文理大学から、セガサミーを経て、2012年ドラフト6位で入団。

 

2017年にサードのレギュラーに定着し、首位打者を獲得。

チームの日本シリーズ進出の大原動力となった。

 

クライマックスシリーズの常連となったチームの中心選手として活躍。

 

2021年にフリーエージェント権を獲得。

 

「悩みました。でもホーム最終戦。グラウンドを仲間たちと一周したとき、ファンの声援を受けて、やっぱりこのチーム、この仲間たちと高いところを目指したいと決断しました」

 

6年契約で、生涯横浜を誓った。

 

今シーズンは、開幕戦に途中出場ながらも2安打3打点。

 

彼が出場することで反撃の体制が整った。

 

その後も好調を維持。

打率.411は両リーグトップ。

 

全員でつないだバトンを手に、最後に決着をつけたのは背番号51だった。

 

皆の希望を背負って、スタジアムに躍動する。

 

「熱い応援、みんなの力になっています。

 次も勝てるように、頑張ります。

 まだまだ熱い試合を続けたいと思います」

 

誰も見たことがないストーリー。

 

横浜の熱い季節が続いていく。

 

さあ振り抜け宮﨑

気迫あふれるパワーで

夢描け鮮やかに 空高く

 

横浜DeNAベイスターズ。

背番号51。

宮﨑敏郎。

 

横浜頂戦。

I☆YOKOHAMA!

2023年5月3日(水)

横浜スタジアム

ベイスターズ 4-1 カープ

勝 トレバー・バウアー 1勝0敗

S 山﨑康晃 0勝2敗9S

負 九里亜蓮 1勝1敗

 

晴れ渡る5月3日のスタジアム。

史上最多33,202人の観客の目の前に、遂に彼がやってきた。

 

ポストシーズンを思わせる熱狂。

抑えきれない高揚感。

 

降り注ぐ横浜の日差しを全身に受けて、背番号96はマウンドに向かった。

 

1991年1月17日生まれ。

アメリカ合衆国カリフォルニア州ロサンゼルスノースハリウッド出身の32歳。

 

2011年、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)から、アリゾナ・ダイヤモンドバックスにドラフト1巡目で指名を受けた。

翌年にクリーブランド・インディアンスに移籍

 

2019年のシーズン中に、シンシナティ・レッズに移籍。

この年のオフに来日し、ベイスターズの練習施設である「DOCK」を訪れて、選手と交流をしている。

 

2020年サイ・ヤング賞を受賞。

 

通算222試合。

83勝69敗1セーブ。

防御率3.79。

 

その後、紆余曲折があり、登板できない時期が続いた。

 

本人の熱意と球団関係者の努力とが結実し、今シーズン開幕前にベイスターズの一員となることが発表された。

 

驚きと、歓喜と、戸惑いと。

 

来日までの経緯もふまえ、様々な声があったのは事実だ。

 

だが、彼はやってきた。

 

ファームで調整をしながら、チームに溶け込んでいった。

一人ひとりと声を交わし、心を通わせていった。

 

「日本の好きなところですか? そうでないところを探す方が大変ですよ」

 

横浜市内の野球用品店も訪れた。

 

京急線に乗り、乗客の多くがかばんを前に抱えている理由を聞いた。

周りの人々への配慮のためだと知り、感激した。

 

渋谷のスクランブル交差点に、驚き、戸惑い、楽しんだ。

 

寿司店では、その仕事一つ一つの丁寧さ緻密さに感銘を受けた。

 

ファームで3試合登板。

 

メジャーリーガーの投球に、横須賀が熱狂に包まれた。

 

そして、彼は遂にハマスタにやってきた。

 

力のある直球と、変幻自在の変化球。

 

捕手の伊藤光と心を通わせながら、ピッチングを組み立てていく。

 

7回表2アウト2,3塁の大ピンチ。

渾身のチェンジアップに松山竜平のバットが空を切る。

 

背番号96は、生命の底から湧き上がるような雄叫びをあげた。

 

7回98球。

7安打1失点。

9奪三振。

 

来日初勝利を飾り、初のヒーローインタビューに臨んだ。

 

「今までプレーした野球の試合の中で、一番特別だった。

 この雰囲気をつくってくれた皆さん、ありがとう。

 皆さんのことが大好き」

 

マウンドでは、闘う男の顔。

マウンドを降りれば、柔和な青年の笑顔。

 

自らも情報を発信続ける人気YouTuberでもある。

 

「ヨコハマシカ、カタン!」

 

「投げる科学者」は、頂点への切り札。

 

横浜の熱い季節がはじまった。

 

星空に響け 激しく

魂がうねる音

闘え Warriors

俺達は生きる

勝利の女神 抱くため

情熱の火よ

我が道を照らせ

Wow wow wow BAYSTARS

勇者の遺伝子

 

横浜DeNAベイスターズ。

背番号96。

トレバー・バウアー。

 

横浜頂戦。

I☆YOKOHAMA!

2023年4月30日(日)

バンテリンドーム ナゴヤ
ベイスターズ 2-0 ドラゴンズ
勝 東 克樹 3勝0敗
負 髙橋宏斗 1勝3敗

快刀乱麻にして威風堂々。

直球が唸りを上げる。
変化球が鮮やかに決まる。

背番号11が名古屋の大地に躍動する。

打者29人。
4安打にして6奪三振。

97球での完封劇。

リーグトップタイの3勝目は「マダックス」で達成してみせた。

首位を快走するチームは7連勝。

月間7完封は初の日本一に輝いた1960年以来。

4月の16勝も球団最多。

左腕投手の「マダックス」は1970年の鬼頭洋以来。
53年振りの快挙は同じ三重県出身の大先輩に続いた。

その心には「報恩感謝」の思いがあった。

「中学生のころ、同級生とけんかをしてしまって。担任の先生が2回家庭訪問をしてくださったんです」

恩師とは、今でもラインのやり取りをしているという。

「両親や親戚、自分の娘、友人もたくさんきて応援してくれていました。その前で完封できてよかったです」

愛工大名電高の3年間を過ごした思い出の地で、鮮やかな快投劇だった。

いよいよ本領発揮のベイスターズ。

頂点へ向けて、一気に駆け抜けろ!

横浜の熱い季節を見逃すな!


左腕がうなれば
狙いははずさない
ピンポイントの技
攻めて攻めろ 克樹

横浜DeNAベイスターズ。
背番号11。
東克樹。

横浜頂戦。
I☆YOKOHAMA!

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2023年4月27日(木)
横浜スタジアム
ベイスターズ 7x-6 スワローズ
(延長10回)
勝 三嶋一輝 2勝0敗
負 大西広樹 1勝1敗

4時間を超える熱闘。

4点差をひっくり返した。
2回追いつかれた。

延長10回裏。
大田泰示と桑原将志のヘッドスライディングでの内野安打で、2アウト1,2塁。

決着をつけたのは、背番号63。

プロ入り10年目にして、初のサヨナラヒットだった。

1995年6月28日生まれ。
愛知県海部郡出身の27歳。

東邦高校から2013年ドラフト5位で入団。

走攻守そろった外野手として大きな期待をかけられてきた。
だが、レギュラーを獲得するまでには至っていなかった。

今シーズンは、開幕スタメンを勝ち取った。
首位を快走するチームの大原動力となっている。

打率はリーグ3位。
今季はこれで4度目のヒーローインタビュー。

「皆さんの声が届いて、打つことができました」

感謝の心が、彼を突き動かす。

「一昨日のランニングホームランも運がよかった。(外野で交錯した)ヤクルトの選手に何もなくてよかった」

「選手でいられる時間は長くない。明日、次の打席に向けて準備をします」

冷静かつ謙虚な心を、常に忘れない。

十年一剣を磨いてきた。

声援に応える笑顔にも、瞳は冷静に明日を見つめている。

「ファンの皆さんが喜んでくださって、本当にうれしいです」

歓喜の瞬間を目指して、熱き星たちの闘いが続く。

横浜の熱い季節がやってくる。

うちに秘めた想い
一打に懸けろ
走り出す その先には
大気の夢がある

横浜DeNAベイスターズ。
背番号63。
関根大気。

横浜頂戦。
I☆YOKOHAMA!

2023年4月21日(金)

MAZDA Zoom-Zoomスタジアム 広島

ベイスターズ 1-0 カープ

勝 今永昇太 1勝0敗

S 山﨑康晃 0勝1敗5S

負 ロベルト・コルニエル 0勝1敗

 

我らのエースが帰ってきた。

 

ベイスターズ先発陣の、そしてWBC投手陣のしんがりを飾り、広島のマウンドに立った。

 

「野球を終えるとき、このマウンドのことを真っ先に思い出せるように、そんな投球をしたい。勝つための投球をしたい」

 

WBC決勝のアメリカ戦で先発。そして勝利投手に。

 

帰国後に慎重な調整を重ねての復帰登板。

 

「期待通りのピッチングをしてくれた。全てが良かった。芸術品を見ているような感じ」

 

指揮官も絶賛する圧巻の内容。

 

8回101球。

打者28人。

被安打5。

奪三振6。

 

8回のピンチにも、動じることなくギアを上げ切り抜けた。

 

無四球にして無失点。

 

これぞエースの投球だった。

 

 

1993年9月1日生まれ。

福岡県北九州市八幡西区出身の29歳。

 

県立北筑高校から、駒澤大学を経て、2015年ドラフト1位で入団。

 

開幕からローテーション投手として活躍。

 

好投を続けながらも、勝てなかった。

 

「負けた投手の名は残らない」

 

「援護がないという言い訳は、防御率0点台の投手だけが言える」

 

「三振を取れる投手より、勝てる投手の方がいい。力のない人間は練習するしかない」

 

プロ初勝利は、同年5月6日のカープ戦。

 

奇しくも、このマツダスタジアムだった。

 

「今日は広島打線ではなく、過去の自分に勝てたと思います」

 

圧巻の投球内容に、抜群のコメント力。

 

「投げる哲学者」が、横浜のマウンドで輝き始めた。

 

この年、チームは始めてクライマックスシリーズに進出。

 

10月15日。

ファイナルステージ第4戦。

 

マツダスタジアムの先発マウンド。

 

1回6失点でノックアウト。

試合後、ベンチで泣き崩れた。

 

やられたら、やり返せ!

 

2017年4月19日。

あの日以来の、マツダスタジアム。

 

1安打にして、プロ初完封。

 

10月23日。

クライマックスシリーズファイナルステージ第4戦。

雨で順延が続き、リリーフで登板。

 

2回無失点投球で、翌日のファイナル突破への大きな流れを作った。

 

紆余曲折を経て、チームのエースと呼ばれる存在になった。

 

WBCでは、ダルビッシュ有、大谷翔平らと世界一に大きく貢献。

 

「大谷選手はなぜすごいのか。野球に対して雑なところが一切ないんです。

試合後は必ずウェイトをやってコンディションを整え、食生活も含め規則正しく日々を過ごしている」

 

「ダルビッシュさんは、野球うんぬん以上にマインドに感銘を受けました。

自分の意見が通る立場なのに、日本代表のときはそれを一切しないんです。

むしろダルビッシュさんにしかできないことをチームのためにやる」

 

「僕が生きていく上でその姿は参考になったし、自分のチームに落とし込まなければ。

あのレベルの選手たちがこれだけやっているんだから、自分はどこで勝負すればいいのか考えさせられました」

 

「あの人たちにはない自分の長所を生かし、上回っていかなければと気づかされました」

 

無形の財産の得たハマのエースが、最高のスタートを切った。

 

「自分なりのプレッシャーもあったが、ここまでうまくいくとは思わなかった」

 

左腕は、冷静な表情で謙虚に試合を振り返った。

 

ベイスターズに、最も頼れる男が帰ってきた。

 

頂点を目指す、熱き闘いが続いていく。

 

左腕がうなれば

狙いははずさない

ピンポイントの技

攻めて攻めろ 昇太

 

横浜DeNAベイスターズ。

背番号21。

今永昇太。

 

横浜頂戦。

I☆YOKOHAMA!

2023年4月12日(水)

明治神宮野球場

ベイスターズ 6-1 スワローズ

勝 東 克樹 2勝0敗

負 高橋奎二 1勝1敗

 

7回裏ノーアウト満塁。

絶体絶命の大ピンチに、背番号62はマウンドに向かった。

 

豪腕が唸りを上げる。

 

長岡秀樹を、ピッチャーゴロダブルプレー。

川端慎吾は、見逃し三振。

 

渾身の7球。

 

チームを救った左腕は、拳を握り、雄叫びをあげた。

 

 

1992年4月22日生まれ。

ベネズエラ・ボリバル共和国バルガス州出身の30歳。

 

ボストン・レッドソックス、アリゾナ・ダイヤモンドバックスなどを経て、2017年に来日。

 

同年、北海道日本ハムファイターズから、黒羽根利規とのトレードでベイスターズの一員となった。

 

最速163kmを記録した豪腕。

 

貴重なリリーバーとして、ベイスターズのプルペンを支えてきた。

 

神宮には悔しい記録もある。

 

2022年9月25日。

0-0で迎えた9回の裏。

 

痛恨のサヨナラ打を浴びてしまう。

 

2年連続でスワローズの胴上げを見せつけられた。

 

だからこそ、勝ちたかった。

 

やられたら、やりかえせ!

 

「チームを助けたいという気持ちでマウンドに上がっていたので、よかったです」

 

「オトコハ、ダマッテ、ナゲルダケ」

 

ヒーローインタビューで語るこの言葉は、母の教え。

 

「文句を言わずに黙って自分の仕事を全うしなさい」

 

同僚の山﨑康晃から、この言葉の日本語の意味を教わったのだという。

 

いつ、如何なる時でも。

 

言われた場所で、仕事をする。

 

そして、勝つ。

 

 

頂点を目指す、横浜の闘い。

 

ブルペンには、常に頼もしき背番号62。

 

今日も全力投球。

明日も全力投球。

 

横浜の熱い季節がやってくる。

 

 

勇気という名の 白いボールを胸に

夢を追いかける どんな時も

 

YOKOHAMAベイスターズ

全てを賭けて 走り出せ

 

YOKOHAMAベイスターズ

時代の 風を背に受けて

 

信じているよ 熱い気持ちで

掴むのさ Your Winning Ball

 

 

横浜DeNAベイスターズ。

背番号62。

エドウィン・エスコバー。

 

横浜頂戦。

I☆YOKOHAMA!

2023年4月9日(日)
横浜スタジアム
ベイスターズ 8-0 ドラゴンズ
勝 石田健大 1勝1敗
負 福谷浩司 0勝1敗

超満員のスタジアム。
史上最多33144人の観衆の前に、背番号17が帰ってきた。

「素直に嬉しいです。球団にも感謝したいと思います。
 ありがとうございます。」

「ここに帰ってくるために、リハビリからやってきました。
 こんなに早くヒーローインタビューで皆様の前に立つことができました」

万感のインタビューに、熱き星たちの大歓声が響き渡る。

1990年5月7日生まれ。
福岡県福岡市西区出身の32歳。

福岡工業高から法政大学を経て、2012年ドラフト2位で入団。

ルーキーイヤーからローテーション投手として活躍。

2年目の2014年には開幕投手に指名された。
だが、結果が残せなかった。

その後も与えられたチャンスを活かせない時が続く。

転機は2017年のクライマックスシリーズ。
第5戦で、大学の後輩でもある石田健大をリリーフし勝利投手に。

翌年からは、リリーバーとして結果を残していった。

2020年からはストッパーも務めた。

どんな場面でも投げ抜いてきた右腕に大きな試練が訪れる。

胸椎黄色靱帯骨化症。

背骨付近の靱帯が硬くなって神経を圧迫する難病。

「何かおかしいと感じていたが、見つけるのが難しい病気だった」

必ず戻ると決めたマウンドへ。

とどろきわたる大歓声のスタジアムへ。

想像を絶する精神力と、懸命のリハビリ。

「周りの人々、ファン、執刀医、同じ病の患者の思いを全部背負って投げる」

強い決意の復活のマウンド。

魂の17球。

背番号17は、球団伝統のエースナンバー。

1960年日本一の大エース、秋山登。

100勝100セーブ、齊藤明雄。

そして、奇跡のリリーバー、盛田幸妃。

大魔神・佐々木主浩とのダブル・ストッパーで活躍した豪腕は、大阪近鉄バファローズに移籍後、脳腫瘍を発症。

懸命の治療を経て復活。
2001年オールスターに選出され、横浜スタジアムに凱旋した。

背番号17は、奇跡を起こすナンバーでもある。

そして時代を越えて、背番号17はハマスタに帰ってきた。

「一年間、闘っていきたいと思います」

超満員の熱き星たちの間で、右腕は誓った。

横浜の熱い季節がやってくる。

たたかうぞ
闘志みなぎらせて
勝利の海
行くぞベイスターズ

横浜DeNAベイスターズ。
背番号17。
三嶋一輝。

横浜頂戦。
I☆YOKOHAMA!

2023年4月9日(日)
横浜スタジアム
ベイスターズ 8-0 ドラゴンズ
勝 石田健大 1勝1敗
負 福谷浩司 0勝1敗

超満員のスタジアム。
史上最多33144人の観衆を前に左腕は躍動した。

1993年3月1日生まれ。
広島県広島市南区出身の30歳。

広島工業高から法政大学を経て、2014年ドラフト2位で入団。

2年目の2016年シーズンにローテーションに定着。

チームにとって宿命とも言えた左腕不足を乗り超える大活躍。

左腕投手として球団初の月間MVPも獲得し、初のクライマックスシリーズ進出の原動力となった。

2017年からは2年連続で開幕投手を務めた。

彼に続くように、左腕王国が築かれていく。

今永昇太。
濱口遥大。
東克樹。

先発カルテットの長男坊として。
時にはブルペンの中心選手としてチームを支えた。

選手会長も経験した。

25年ぶりの頂点を目指した今シーズン。
開幕投手に指名されたが敗戦投手に。

その屈辱を晴らす快投だった。

6回無失点。
打者22人。
105球。
被安打3。

初回のピンチを切り抜けると、その裏にチームは6得点の猛攻。

自身もレフト前にヒットを放った。

鮮やかな投球フォームから、ドラゴンズ打線を手玉に取っていく。

大観衆の大声援に応えて、鮮やかなピッチングが繰り広げられた。

「プレー以外でも、ピッチャー陣が盛り上げていかないといけないと思っています」

シーズン前に語ったように、すべてにおいてチームを支えていく覚悟も漲っている。

「初回から野手の方にたくさん援護して頂き、戸柱さんにしっかりと良いリードして頂きましたし、その後の三嶋さんにも良いリレーを、バトンを渡すことができて、本当に良かったと思っています」

ともにヒーローインタビューに立った先輩たちや、チームメイトへの感謝。

「開幕でふがいないピッチングをしてしまった。でも先発投手陣が素晴らしい投球を続けてくれていました。その流れに乗ることができました」

ハマスタで抜群の成績を残す、心優しきサウスポー。
頼れる男が、行動と結果で横浜頂戦の闘いの軸となる。

横浜の熱い季節がやってくる。

左腕がうなれば
狙いははずさない
ピンポイントの技
攻めて攻めろ 健大

横浜DeNAベイスターズ。
背番号14。
石田健大。

横浜頂戦。
I☆YOKOHAMA!

2023年4月6日(木)
横浜スタジアム
ベイスターズ 4-0 ジャイアンツ
勝 東克樹 1勝0敗
負 横川凱 0勝1敗

連夜の復活劇に、スタジアムは歓喜に包まれた。

前夜の平良拳太郎に続く、快刀乱麻のピッチング。

同じトミー・ジョン手術を乗り越えてきた二人は同学年でもある。

「よき仲間でありライバル。
 やっぱり僕も負けたくないという気持ちもありました」

好走塁で先制のホームを踏んだ、関根大気。

今季初安打がスリーランホームランとなった、楠本泰史。

同じく1995年生まれの3人の笑顔が、横浜の夜空に輝いた。


1995年11月29日生まれ。
三重県四日市市出身の27歳。
愛工大名電高から立命館大学を経て、2017年ドラフト1位で入団。

ルーキーイヤーに11勝を挙げる大活躍で新人王を獲得。

その栄光の先に、思わぬ苦難が待っていた。

2020年にトミー・ジョン手術を受け、懸命のリハビリに励んだ。

2021年シーズン終盤に鮮やかに復活。

2022年の開幕投手に指名された。
だが、結果を残せなかった。

幾重にも重なる悔しさを乗り越えて、今シーズンの開幕ローテーションを掴み取った。


7回85球。
打者22人。
被安打4。
8奪三振。

ルーキーイヤーに無類の強さを誇ったジャイアンツ戦。
ジャイアンツキラーの面目躍如だ。

「次の登板に向けて、しっかりと調整して頑張りたいと思います。
 熱い声援をよろしくお願いします!」

背番号11は歓喜に浸りながらも、次の闘いに向けて闘志を燃やした。

横浜劇場開幕。
ベイスターズの熱い季節がやってくる。

左腕がうなれば
狙いははずさない
ピンポイントの技
攻めて攻めろ 克樹

横浜DeNAベイスターズ。
背番号11。
東克樹。

横浜頂戦。
I☆YOKOHAMA!

2023年4月5日(水)

横浜スタジアム

ベイスターズ 2-0 ジャイアンツ

勝 平良拳太郎 1勝0敗

S 山﨑康晃 0勝1敗1S

負 ヨアンダー・メンデス 0勝1敗

 

大歓声が轟くスタジアム。

3年ぶりに、熱き星たちの熱と力が帰ってきた。

 

その中心に立ったのは、大きな苦難を乗り越えた右腕だった。

 

1995年7月12日生まれ。

沖縄県国頭郡今帰仁村出身の27歳。

 

県立北山高校から2013年ドラフト5位でジャイアンツに入団。

2017年にフリーエージェントの人的保証選手として、ベイスターズの一員となった。

 

この年に、プロ初勝利を記録。

 

順調にキャリアを積み重ねていく中、暗雲が立ち込めた。

 

2021年にトミー・ジョン手術を受け、この年のオフに自由契約。

育成選手として再起を期した。

 

懸命のリハビリの結果、2022年に支配下復帰を勝ち取る。

 

同じ手術を受けたチームメイトの田中健二朗、東克樹とは「TJブラザーズ」として励ましあった。

 

開幕4連敗で迎えた、先発マウンド。

圧巻の投球で、かつてのチームメイトたちをねじ伏せていく。

 

6回85球。

打者23人に、被安打4、7奪三振。

 

彼にとって888日ぶりの勝利は、ベイスターズの今季初勝利となった。

 

「地元から友達、村長、が来てくれました。ウイニングボールを渡せたらいいなと思います」

 

歓喜の笑顔が、夜空に映える。

 

横浜頂戦。

栄光をつかむ闘いが、始まった。

 

たたかうぞ

闘志みなぎらせて

勝利の海

行くぞベイスターズ

 

横浜DeNAベイスターズ。

背番号59。

平良拳太郎。

 

KEEP WORKING HARD AND CONCENTRATE.

集中し、奮い立って戦う。力いっぱい努力する。

横浜頂戦。

I☆YOKOHAMA!