③豹頭の仮面それは――《異形》であった。異相、といっても、とうていそのものの異様さを云いあらわしてはいない。奇相と云っても足りぬ。それは、異形――としか、云いようがなかった。だが、そのことばもまた、それが見るものにひきおこす衝撃と畏怖を十二分に伝えているとは、とうてい云えなかった。栗本薫(豹頭の仮面より)