ミッソー中佐は、演習場の中にある、小さな池に来ていた。
工作員の男が、泳いで向こう側へ行こうとしていた。
「馬鹿な奴だな。ここは温泉のすぐ近くだと言うのを知らぬと見える。せっかくだから、硫黄温泉に入るがいい」
ミッソー中佐はそう言うと、マッチを取り出して、火をつけ、池の中に放り込んだ。
硫黄の立ちのぼる池に火がつき、たちまち池全体が青白い炎を上げて、燃え上がった。
「わあっ!」
池の中央で、工作員の叫びが上がり、工作員の身体に火がつき、黒焦げの死体となって、池の表面に浮かんだ。
「あまりにも簡単過ぎる」
ミッソー中佐はそう言うと、次の獲物を追った。