4:30頃、ハッと目が覚めた。電気点けっぱなしのまま、いつの間にか寝落ちしてた。
疲れは少々残ってるけど比較的元気。私は外反母趾で、いつもは長時間歩くと左足の親指の付け根が痛んで翌日まで響くのだけれど、ブーツの相性が良いせいか、昨日も今朝も左足親指には全く痛みが出なかった。昨日は足の裏が少し痛かったものの、寝て起きたら治ってた。階段を登りまくったのに筋肉痛も無さそう。いや、筋肉痛は明日来るのかも? 覚悟しておくべきか。
4:53 天気予報が見たくてTVを点けたけど、まだニュースをやってるチャンネルは無い。
綺麗な若い女性(女優さん?)がハンティングを体験する番組をやっていたので、何となく眺める。ライフルでなかなか立派な猪をゲット。そういや前回ザバブルクで食べた猪のローストとリエット、めッちゃくちゃ美味しかったな〜
女性はそのまま森の中でハンターの男性から指導を受けながら、大きなナイフでの獲物の解体作業も体験していた。お腹を割くと腹圧で内臓がどっと溢れ出て、その時だけ「キャッ」とか言っていたけど、それ以外は結構淡々と作業をこなしてた。苦労しながら胴から頭も外していた。う〜ん狩猟採集民族〜。森の中で作業してるから「人間も動物なんだよな〜」と実感して、狼が兎とか捕食するのと同じに見えてきたり。命の営みって感じで、残酷には感じなかった。こういう番組、日本ではまずやらないよなぁ。やったとしても、内臓とかモザイクかけるんだろうな
シャワーを浴びるとお腹が空いてきた。昨日のreal(スーパー)は朝7時開店なので朝食を買いに行こうかなと思っていたのだけれど、まだまだ開店前だし、ポテチが山ほど残っていて嵩張るため、ポテチとサラミの残りを朝食にした。朝から塩分過多
昨夜は何もせず寝てしまったので、ちょっとだけ仕事したり、家族に生存連絡したり、今日観光するデュッセルドルフと宿泊地ケルンのGoogle Mapをダウンロードしたり。
iPhoneで天気予報をチェックした後、TVニュースでも天気予報を確認。日本と比べてすごく大雑把な予報しかやってくれない。まあ、日本の天気予報が詳細極まりないのでしょう。農耕民族だし。
今日は曇りの予報。今週は結構暖かいけれど、来週からは寒くなるらしい。今トランクの容積を食い潰しまくってるダウンコートは、やはり持ってきておいて正解だった模様。
短いニュースで「今日は日本で即位礼正殿の儀があるよ」って言ってた。いや、ドイツ語解らないけど映像的に多分。正直、すっかり忘れてたわ。アジアのニュースはほとんどやらないのに話題にするってことは、意外に注目されてるんだな〜。そーいや日本で連日報道されていた香港デモも、こちらでは全くやってないな。収束しているのならいいけれど。
今、ドイツのニュースの最大関心事は、今週末行われるチューリンゲン州議会選挙みたい。一番時間を割いてる気がする。映像の雰囲気では、与党CDUが苦戦する一方、極右政党AfDが伸びてきてるっぽい? ん〜ドイツも自国中心主義の方に寄っちゃうのかな〜。
そんなこんなでトロトロしたうえ荷造りに手間取っていたら、あっという間に9時。慌てて部屋を出る。ホテルのエレベーターは今日もやっぱり動かないので、階段で降りる。小さなトランクに荷物ミニマムでよかった。
チェック・アウトして、エッセン中央駅まで徒歩。昨日迷いまくったケットヴィガー通りのクリスマス準備はさらに進んでいて、昨日は見なかった電飾などが設置されてる。まだ10月なのになぁ。いつからクリスマス・マーケット始まるんだろ?
やっぱりいいなぁクリスマス・マーケット

ブルク広場まで来た。昨日の
ルール博物館は、もともとこの辺りにあったらしい。
昨日通りかかった時は支えとなる「Λ」部分しかできていなくて、バイキング?かと思っていた移動遊園地は、観覧車だったことが判明。仮設とは思えないくらいおっきい! 足場も組まずに、えらくカジュアルに造ってるなぁ

9:35 エッセン中央駅に到着。2階への上りエスカレーターが整備中で、またトランクを持って階段で登る。下りエスカレーターは動いてた。
こういうときJR東日本は下りエスカレーターを逆運転させて上りエレベーターとし、下りは階段を使ってもらうっていう運用をするのだけれど、ドイツ人は健脚だからそんな気遣いは無用なのかな。まあ、下りの方が実は膝に負担がかかるから、これはこれでいいのかも。
2階の券売機でCタイプの片道切符€12.8を購入。ホームは3階。ここの登りエスカレーターは動いていてホッとする。
しかし、ホーム上を探しても打刻機が見つからない! ドイツでは改札が無い代わりに、自分で切符に乗車時刻を打刻する必要がある。そーいや、さっきの券売機の横に打刻機っぽいのあったかも……
電車の発車時刻が迫っていたのでしかたなく階段を降りて(近くに下りエスカレーターが無かった)、2階の券売機の所に戻って打刻して、再び登りエスカレーターに。エスカレーターの途中で列車が入線してきた。9:47発のRE(快速列車)。こんな時に限って定刻ぴったりに到着。無事に乗れたけど、ちょっと焦った。
REは外装のドット模様がかわいい。車内も段差が少なくていい感じ。トランク持って移動してると普段気してない社会的障壁に気づかされる。バリアフリー大事!
REはデュースブルク、デュッセルドルフ空港を経て、定刻10:24にデュッセルドルフ中央駅へ到着。
ちなみにタイガー&タートルはデュースブルクとデュッセルドルフ空港の中間地点といった位置関係だけど、線路から遠いので車窓からは観られません。残念!
駅のコインロッカーにトランクを預けてやっと身軽になった。もう階段も怖くない

デュッセルドルフは日本人が多いので、駅構内では久しぶりに日本語の話し声が聞けた。City方面出口に出たら、今度は方向合っていたようで、正面にヨハネス教会が見えた。ランドマークあると助かるわー。
どこをどう回るかちゃんと決めてなかったんで日本で買ったガイドブックを眺めてたら、物乞いに声をかけられた。駅前であまり立ち止まっているのはよくないかな? とりあえずフリードリヒ・エバート通りを、ヨハネス教会方面へ進むことにする。並行して走ってるインマーマン通りはドイツ最大の日本人街とのことで少し気になるけど、そっちは帰りに通ればいいや。
オスト通りの交差点を渡ると、本屋さんのサイネージにアンペルマンもどきを発見。今回は旧西ドイツ側の街にしか行かないので、本物のアンペルマン信号機を観る機会は無さそう。前回のメルヘン街道を辿る旅も旧西ドイツだったから、アンペルマンは全然見なかったなぁ。
※アンペルマンとは旧東ドイツの信号機由来のキャラクター。グッズ展開が豊富。
絵本とかレシピ本とか欲しいけれど、旅の序盤で買うと荷物になるし、今朝は出発時間も遅かったので、本屋さんへは寄らずに先を急ぐことにする。
でも、歩いていると間も無く、あれれ? 目印にしていたヨハネス教会が視界から消えた???
ガイドブックの地図を見たところ、道が緩やか〜に曲がっていて、このまま進むとどんどん教会から逸れて行くみたい。
やむなくオスト通りの交差点に戻ると、ガイドブックを手に持ったままだったからか、ここでまた別の物乞いに話しかけられた。「ドイツ語分からない」英語って返したら、今度は英語でしつこく話しかけられた。おそらく移民だろうから、母国語とドイツ語と英語の3ヶ国語は話せるってことだよね。でも職が無いんだね。6年前の旅行の時はドイツはとっても好景気だったから、時の流れを感じるな。ちなみに日本語で「英語も分かりませんから!」と断ったらどうにか振り切れた。ドイツ最大の日本人街が1ブロック先だけれど、さすがに日本語まではマスターしていなかったみたい。
ガイドブックはバッグに仕舞って、ホテルでダウンロードしておいたGoogle Mapを頼りに、マリーエン通りを経て、10:57やっとヨハネス教会へ到着。
着いたはいいけど、ここは私的には単なる目印であって目的地という訳じゃない。ひとまず、教会のお向かいの州法務省のベンチでヴィルヘルムⅠ世のお尻を見ながら水分補給。ついでにベンチにガイドブックを広げて、iPhoneで撮影しておいた。これでもうガイドブックは出さなくて済む。Google Mapの地図は情報が詳細すぎて逆に迷うことがあるんだよね。ガイドブックに載ってる大雑把な地図の方がざっくりした方向感は掴みやすい。
さて次はどこへ向かうかと今撮影した地図を見ると、有名なコンディトライ「ハイネマン」がすぐ近くみたい。そうだ、お茶しながら作戦立てよう

教会からすぐのブルーメン通りは何だかちょっと高級な雰囲気。ショーウインドウにめっちゃ美味しそうなサクランボのトルテがあるなあと思ったら、そこがハイネマンだった。ハイネマンはシャンパン・トリュフが有名だけれど、ケーキも美味しそう

ハイネマンは1階がショップ、2階がカフェになってる。階段の場所が分からなかったので、ショップの店員さんに教えてもらう。
2階の店員さんに席へ案内されると「Frühstück? (朝食)」と訊かれた。このお店は朝食も人気ってどこかで読んだなぁ。でもまあここは「Nein (いいえ)」で。すると、ランチ・メニューぽいのを渡された。あ、そういや食事もできるっていうのもどこかで読んだわ。もう11時過ぎてるし、ここでランチしちゃおう。この旅で初めてのまともな食事じゃない?
私はドイツ語がほんの少ししか解らないので、お料理を選ぶのは毎回賭け同然。そんな時に注目したいのが「Empfehlungen (オススメ)」というキーワード。それを目印に選んでおけば大体美味しいものが食べられる

ただし、お値段が€20超えてると1人では食べきれない量が出てくる可能性が高い(高級店は別として)。
ここのメニューも「UNSERE EMPFEHLUNGEN HEUTE (今日のオススメ)」って見出しがある。しめしめ。
えーと何々? 1番上はSCHWEINEBRATEN? これは解るぞ。ローストポークね。ドイツ料理の基本だよね。ジャガイモも付くみたいね。ますますドイツっぽいね。まず間違いなく美味しいだろうね。けど、ちょっと無難過ぎてつまらないかな。
次は……う〜ん、よく解らないけどグリーンパプリカの何たらとHACKFLEISCH? HACKって何だっけ? 見覚えある単語だけど思い出せない。まあお肉なのは確か。パプリカ好きだし「TIPP (ヒント)」と書いてあるし、これにしようっと。
店員さんを呼んでお料理とアールグレイを頼む。本当はビールかワインの方がいいのだろうけれど、温かい物が飲みたかったので。
お手洗いに行って、席に帰ってきたらもうお料理とお茶が来ていた。早いな!
お料理に紅茶…… 何にも考えずに注文したけど、こうしてサーブされてるのを見ると、ちょっと変かも。日本人的な組み合わせだったかな?
さて懸案のグリーン・パプリカの何たらを一口。美味しい。でもこれすごく食べ慣れた味。ピーマンの肉詰めそっくり。HACKFLEISCHって思い出したわ、挽肉のことだね! 付け合わせがバターライスなのでますます日本の洋食っぽい。トマトとハーブのソースは見た目よりさっぱりしてて私の好きな味。追加分のソースも別容器(写真左上)に付けてくれてるから、ライスにたっぷりとかけていただく。ペロンと完食

右隣のテーブルでは老夫婦が朝食メニューを召し上がっていた。パンが数種類ついてて美味しそう。割とスマートな体型のご夫婦だけど健啖。辺りを眺めると、お客さんの年齢層がかなり高いな〜。平日のランチを食べるにはちょっとお値段が高めだからかな。
アールグレイをいただきながら、今日の予定を再検討。朝、ホテルで行きたい所の目星だけはつけていたので、どういう道順で周るか、この後の方針を立てた。
でも、店頭で見たサクランボのトルテにちょっと未練がある

お腹はいっぱいだけど、少しくらいなら入らなくはないかも? アールグレイも、ポットの中にまだ残ってる。
もう1度メニューを開いてみる。ケーキの記載は無いなぁ。口頭で頼めば大丈夫かな? でも会話する自信もあまり無いなぁ。メニューに記載されてるデザートは、ベルギーワッフルのフルーツ添え、クレープのアイス2種添え、ミルクアイスのベリーがけ、林檎ケーキのバニラアイス添え、クヴァルク(フレッシュチーズの一種)のベリーがけ。アイス単品は他にも数種あるみたい。クレープが気になるなぁ。ショコラソースが選べるんだよなぁ。このお店はシャンパン・トリュフが有名だから、ショコラソースも美味しいんじゃないかなぁ

クレープだと食べきれないかなぁ。でもさっきのグリーン・パプリカの肉詰めは結構ペロリと行けたし、お値段はその半分以下だから、量はそんなに無いかも? ええい、安いし頼んじゃえ!
で、来たのがこちら。思ったよりボリューミー! そしてショコラソースが期待以上の美味しさ!!! ほんのり温かくてあんまり甘くなくてカカオが濃くて、でも全然苦くない。何これ美味しいぃい

生クリームを結構残してしまったけれど、ほとんど食べきりました。生クリームもね、すごく濃厚。良いクリーム使ってるんだろうな。もったいないけど仕方ない

これ以上食べたら気持ち悪くなりそうなんだもの。量的にも脂肪分的にも。
この間に隣の老夫婦はお帰りになり、代わりに老紳士がお座りになってお野菜たっぷりのパスタを注文した。本っ当に野菜しか入ってないヴィーガンぽいパスタ。綺麗なグリーンがとっても美味しそう。ドイツ人も野菜をたっぷり食べるようになったのね、と思って盗み見てたら、老紳士はほとんど召し上がらずに下げてもらってた。あれ〜?
食事後、1階のショップで名物のシャンパン・トリュフを購入。旅の序盤で買っちゃうと荷物になるけどしかたない。さっきのショコラソースが美味しすぎたんだもの! 本当はもっと色々お菓子を買いたかったなぁ。
ハイネマンを出たら13時回ってた。予定外にゆっくりしちゃったけど、大満足。