炭鉱の盛栄と衰退が語られる、淡々と、起こること、

死人の血肉をすすってしか生きられない死人葛と共に。


妹への兄の思い。娘への思い。

愛情、などに当て嵌められはしない。

執着。遍愛。陶酔。

死人葛への思いもまた同じ。


「あの、はなす時に、プツプツとちいさく音をたてた

つるの吸盤の、わが肌のいたるところにとりついて、

血を吸いとる、つるの毛細血管の中を一筋の赤い色が、

つっと走り、みるみるわが体の、痩せおとろえ、

やがて肉もそげおち、渋皮まるめた如きみにくい姿と

かわりはて、つるはあたらしい養い求め、自分を捨てる、」


283頁、「骨餓身峠死人葛」、『野中昭如自選作品』


養分として、まぐわい、娘をむさぼる母の姿がまざまざと。

むしろ爽快。


こんなにも綺麗なラブシーンはない


ラブシーンと言って良いのか



空気を入れる、ということ

目眩がするような欲望

コイケ最高。


主な登場人物それぞれ親の愛が欠落している。

ユウ→懺悔すべき罪を作るため盗撮

ヨーコ→父親の虐待から男嫌い

コイケ→こちらも父親の虐待「Give it to me!」→父のペニスを切断→新興宗教ゼロの幹部


重い内容が軽く入ってくる流れ。



そんなに愛が必要なのか。