作者:米澤穂信
総合:3.9
連作短編ミステリ、太刀洗万智シリーズ

あらすじ:高校生の心中事件。二人が死んだ場所の名をとって、それは恋累心中と呼ばれた。週刊深層編集部の都留は、フリージャーナリストの太刀洗と合流して取材を開始するが、徐々に事件の有り様に違和感を覚え始める…。太刀洗はなにを考えているのか?滑稽な悲劇、あるいはグロテスクな妄執―己の身に痛みを引き受けながら、それらを直視するジャーナリスト、太刀洗万智の活動記録。日本推理作家協会賞受賞後第一作「名を刻む死」、本書のために書き下ろされた「綱渡りの成功例」など。優れた技倆を示す粒揃いの六編。

感想:さすが米澤穂信さん!どの話も面白い!やや後味は悪いものの他の短編集よりはマイルド。
読みやすいがそれぞれの話が重く、ジャーナリズムの本質とは何かをとても考えさせられる。
社会問題を扱う作品はどうしても押し付けがましかったり偽善的になったりして苦手だけど米澤さんの作品には一切それがないのがすごいところ。
一編ずつが短い間ので移動時間や待ち合わせなどにもグッド(^^)d
読んで損はなし!