貧困というと、まず第一に「母子世帯」を思い浮かべる方が多いと思いますが、相談件数から見ると実はそう多くはありません。

これは相談機関によっても差異があるでしょうが、私が勤務する困窮者窓口はそうではないのです。

 では、一番多い世帯は何かというと、ズバリ「中高年の単身世帯」なのでした。

 十分とは言えないものの、母子世帯には「児童扶養手当」や「児童手当」等各種手当がありますし、障害をお持ちの方には「障害年金制度」もあります。

しかし、その他の世帯には特に手当等はありません。

 このコロナ禍において、仕事が、住居が不安定な方の相談が後を絶ちませんが、その中でも一番厳しい状況に置かれているのは、実は中高年の単身者であるということを、私は身をもって感じています。

転職が困難であるのはもちろんのこと、国民皆保険・皆年金制度の恩恵に与れない方も多いですし・・・。

 

 

 どうか、貧困の実態を正しく捉え、埋もれがちな「中高年の単身世帯者」にも光を当てていただきたいと切に願います。

 

 

*注)決して、母子世帯等をないがしろにしろといっている訳ではありません。