宝塚歌劇花花組公演

『愛と革命の詩-アンドレア・シェニエ-』

『Mr.Swing!』

①8月24日(土) 11:00 

1階 6列68番

②同日       15:00

1階14列26番

③8月25日(日) 11:00

1階 3列68番

④8月26日(月) 13:00

1階 2列82番

⑤8月27日(火) 11:00

1階15列81番

⑥同日       15:00

1階 5列69番

宝塚大劇場にて



 -『愛と革命の詩』はフランス革命を背景に、愛と理想に生きた詩人と恋人の伯爵令嬢、そしてその令嬢に叶わぬ思いを抱く革命派の闘士の愛憎を軸とするヒューマン・ミュージカルである-


 私見ですが、近年上演された作品群の中では良く出来ている作品だと思います。

フランス革命という歴史の大転換期に居合わせた人々の思いや生き様が見て取れ、それがリアルな世界となって迫ってくるのです。

 主人公のアンドレア・シェニエ(蘭寿とむ)は芸術家然とした高潔な人物。

己の信念の下に現革命政府を批判し、“危険人物”として命を狙われるようになっていきます。

恋人のマッダレーナ(蘭乃はな)は革命によって全てを失い失意の日々を過ごしますが、アンドレアの詩によって救われ、やがて彼と愛し合うようになります。

そして、マッダレーナの屋敷に父と共に仕えていたカルロ・ジェラール(明日海りお)は、思想家J・J・ルソーの説く「自由」や「平等」の精神に触発され、折りしも勃発した革命に身を投じ闘士となっていきます。

 また、アンドレアの弟でありながら彼とは対照的なマリー=ジョセフ・シェニエ(華形ひかる)や、ジェラールの同志で革命に燃える切れ者のジュール・モラン(春風弥里)、貴族でありながら自由主義者でアンドレアの後援者となるパンジュ侯爵(望海風斗)、さらにはカフェ「Le Paradis」を営むジャン(天真みちる)とルル(仙名彩世)やそこに集う民衆たちなど、それぞれがそれぞれの思惑で激動の時代に立ち向かっていくんですね。

 ただ、様々な人間模様を描こうとして、肝心のアンドレア・シェニエの人物像が薄まっているのも否めないと思います。

彼の創作した「詩」の挿入も極めて少なかったですし(←『囚われの乙女』はそうですよね?)、決め台詞もマッダレーナの方が多いくらいでした。←ちなみに私は、マッダレーナの「わたくしは貴方と生きるために死ぬのです。」という台詞がお気に入りです。

 


『ベルサイユのばら』や『ロミオとジュリエット』、『スカーレット・ピンパーネル』等のエッセンスを詰め込んだこの『愛と革命の詩』は、人間ドラマと同時に恋愛ドラマでもあります。

理屈抜きに主人公たちの悲しくも美しい「純愛」に心をときめかせてみるのもいいのではないでしょうか(←東京公演の観劇記は「恋愛ドラマ」の側面から記してみたいと思います)。




 -『Mr.Swing!』は、“最高にクールで情熱的。ダイナミックに躍動してリズムを生み出し、舞台を熱く熱く燃え上がらせる”と称される、ショー・スター蘭寿とむを中心に花組の熱が伝わってくるショーである-



 もう、のっけからカッコよさ全開っ!

蘭寿さんを中心に真紅のスーツに身を包んだ男(役)たちのダンディなことといったら!!

は、鼻血が出そう・・・(照)。

そして、明日海さん扮する旅人と蘭乃さん、柚香さん扮する両性具有の幻との妖しいダンスに瞬きを忘れ、「In Full Swing(←ただの野球の試合ではなく、“恋の駆け引きゲーム”なんですね)」でのお茶目な蘭寿さんたちにクスッとし、もう序盤で「このショー、いいわ!」となる始末。

 それに、なんといっても「Swing!」ですから自然と身体が動いてしまうんですよね。

手拍子(の箇所)もいつもより多いですし、客席降りはないものの客席参加型ショーとなっています。



 そんな楽しいショーですが、やはり目玉は役替わりのある「Secret Swing(愛)」でしょう。

私が観劇した4日間は瀬戸かずやさんでしたが、日頃の男らしさはどこへ?(←褒めてます)というくらいセクシーな美女っぷりでした。

しかも「濃厚な愛の世界」というだけあって(←贅沢にも望海さんのソロ付き!)振りも本当に濃厚です。

熱い大人の男を体現する蘭寿とむさんの相手役に男役を配するのも一興だと思いました。

 その他にも、今公演をもって退団する春風さんのソロや(←歌詞がめちゃめちゃ泣けます)、大好きな黒燕尾の群舞、そしてトップコンビの華麗なデュエットダンスなど見どころが沢山あり、終演後は目が乾燥して痛いのなんのって!←バカです。

 何はともあれ、今の花組の充実ぶりがひしひしと伝わってくる3時間でありました。