『現代能楽集Ⅵ 奇ッ怪 其ノ弐』

8月20日(土)

18時~

1階D列16番

世田谷パブリックシアターにて



舞台は廃墟となったある山間の集落。

その集落の神社に、神主の息子である矢口(山内圭哉)がやって来る。

彼はそこで社に住みつく山田(仲村トオル)、村の再開発業者の橋本(池田成志)、地質学者の曽我(小松和重)らと出会う。

そして、そこで彼らの語る物語を聞き・・・。



数年前の地震による地割れ、地滑り、さらには地下からの硫化水素の発生により、死に絶えた村。

神社にたむろする亡霊と思われる人々。

それらを背景に、それぞれの俳優が語り部となって物語が進行してゆく。

現在と過去が交錯し、瞬時に別の世界が現れる手法は見事で、思わず見入ってしまう。

セットも衣装も何一つ変わらないのにまったく別の空間を作ってしまうのは、演出(家)&演者の力量だろう。

なかでも、池田氏は相変わらずの芸達者ぶりで客席を沸かせていた。



また、この“奇ッ怪な村の奇ッ怪な物語”は、自分の死生観を見つめなおす機会ともなった。

人は「生きた」ように「死んで」いくのである。

後悔しない生をおくることが何よりも重要なのだと、実感させられた舞台だった。



*上演時間:約1時間40分(休憩なし)


*パンフレット:¥1000