『雪ん子』
12月18日(土)
11時半~
1階4列13番
自由劇場にて
お芝居の、ミュージカルの楽しさを教えてくれた劇団四季の子どもミュージカル(現在はファミリーミュージカルという名称に変わりました)。
この『雪ん子』は確か2度目くらいに観た作品で、“おゆきちゃんが可哀想で泣いた”という漠然とした記憶しかないのですが、懐かしさと嬉しさのあまり劇場に足を運びました。
客席には子ども連れはもちろんのこと、意外と大人同士の姿が多かったのが印象的でした。
すっかり荒廃してしまった江戸の街。
天上の世界に住む12歳の「ゆき」は、両親から「春までにすりをして働く子どもたちにそのすりを止めさせる」という使命を与えられ地上へとやってくる。
そこでゆきは人さらいや葬儀屋夫婦、江戸一番の大店である俵屋夫婦とその番頭などといった、ずるくて自分勝手な大人たちと対峙し人の心の弱さや闇を知るとともに、すりの子どもたちやその親分との暖かい友情をも育んでいく。そして・・・。
なんと純粋でハートフルなんでしょう!
これは大人も率先して、いや大人こそ観なければならない作品です。
荒れ果てた街に荒れ果てた人の心-それは現代社会に生きる我々の姿と重なります。
こんな殺伐とした世の中にあって、いや、殺伐とした世の中だからこそゆきのような「献身的精神」が必要なのです。
でも、実際はなかなかそうはいきませんよね。
まさしく「言うは易し、行うは難し」です。
見返りを求めない愛と献身-これができたなら世の中はもっと暮らし易くなるでしょう。
と、一本のミュージカルが「平和」や「愛」を考察する布石となっていることに改めて驚き感心する私でした。
海外の大作ミュージカルも良いけれど、こうした心温まるオリジナルミュージカルも四季の財産だと思います。
それはまた、子どもミュージカルを観て育った私たちの宝物でもあります。
心が感じて動く「感動」は、いくつになっても変わらないものであることを再認識した作品でした。