私は、グリーンコープ生協の福祉委員を3月までしていました。
少し前ですが、福岡にある、生活困難者のための一時的宿泊施設“抱僕館”に見学に行きました。
見学する前、ホームレスというと、自らが招いたギャンブル等で生活が破綻してしまった人しか想像がつきませんでした。
ところが実際の入居者の話を聞いいてびっくりしました。
入居になるけっこうな数の人が、何らかの障害を持っているというのです。
軽度の精神、発達障害は、自分すら気づいておらず、入所後に自分の名前を書けずに、初めて職員が気づき、療育手帳の配布手続きをしている人も、少なくないというのです。
今は、いろいろな種類の障害が広く知られるようになりましたが、一昔前までは、周りの人とと上手く付き合いが出来ない人、ちょっと仕事が出来ない人、言ったことが出来ない人で片付けられ、自分でも理由すら判らないまま、仕事を転々とし、挙げ句の果てにホームレスになってしまう。
こんな人がいるなんて、考えてもみませんでした。
また、10代、20代のホームレスもいるそうです。
普通に考えてみて、仕事がなくなり、家賃を払うのに困ったら、実家にう帰れば良いのでは?と考えますよね。
産まれてきた生い立ちそのものが違うんです。
そんな人達は、みんな児童養護施設出身者だそうです。
親の事情や何らかの理由で、施設に預けられた子供は、18歳を堺に、そこから出ていかなければなりません。
この不況の中、正社員の雇用はなく、アルバイトや派遣で生活をしていたら、突然の解雇。
家賃を払えなくなり、行く宛もなく、やむを得ずホームレスになってしまった。
一旦ホームレスになると、働きたくても、まずは住むところが定まっていないと、仕事は探せない。
そこに、この抱僕館が大切な役割をはたします。
ここで出てくる食事は、グリーンコープの食材を使っているのも勿論でます。
安心で安全な食事と、寝る場所、清潔なお風呂もあり、一時は人生を捨てた入居者は元気と明日に繋げる希望をもらうと思いました。
運営は、寄付金でまかなっています。
興味がある方は、グリーンコープまでお問合せ下さい。