今回は完全にソリスト務川慧悟さん狙いで行きました。火曜のサントリーホールに比べて首の調子も良くなってきたし良き良きウインク

オットには「ちょっと行き過ぎじゃない?」とチクっと言われたけれど、週一で(それも日曜に私とオシュウトメさんを置いて)ゴルフに行ってるオットに言われたくないし、オシュウトメさんはショートステイだし、私は自由よ〜!チュー




ところが、オペラシティコンサートホールの入り口には人だかりが。

なになに?




なんと!

高関さんに指揮者変更。そして後半は指揮研究員の山下さん!?



東京シティ・フィル・ハーモニック管弦楽団の演奏はバレエかオペラの演奏では聴いたことがありますが、それ以外で聴くのは初めてです。


始まる前に指揮者高関さんと今日のプログラムの作曲者の吉松隆さんとのプレトークがありました。

これはいつもしているのか、今回指揮者が変更になったから急遽なのかはわかりませんが。


まず藤岡さんが病気になられた経緯について。それに伴い高関さんが振ることになったわけですが、普通超有名なグリーグのコンチェルトなんかの場合は1時間程度の練習で終わるのに、務川さんとは2日の練習➕ゲネプロで、細かいところまで詰める事ができたと!

普通1時間くらい?

そんな短時間で合わせるのねびっくり

練習2日終わった時点で高関さんが全部振る案もあったけれど、研究生で高関さんの芸大の教え子である山下さんの努力が素晴らしく、後半は山下さん指揮に決定した事などなど。


2023年6月9日(金)東京オペラシティコンサートホール

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団第361回定期演奏会


指揮者 高関健

ピアノ 務川慧悟

コンサートマスター 戸澤哲夫


シベリウス 悲しきワルツ 作品44

グリーグ ピアノ協奏曲イ短調 作品16


ソリストアンコール

ビゼー (ホロヴィッツ編)カルメン幻想曲


休憩


吉松隆 交響曲第3番 作品75

指揮者 山下紘生


まずシベリウス。題名の通り悲しいワルツ。素敵な品のある演奏。

そしてグリーグのコンチェルト!

務川さん、今日はバッチリ燕尾服です。

彼の演奏で聴けて嬉しい。

私は前から4列目の下手側だったので、彼の後ろ姿から手を見る形でしたが、力強い部分とか、力を抜く最後のローリングのところとか、今度こそ首が固まるかと思うくらい見ていました。

素晴らしい演奏で、すごい拍手でした。

ソリストアンコールはビゼー (ホロヴィッツ編)のカルメン幻想曲。超絶技巧の曲で、終わった瞬間私もスタンディングオベーション。

すごいすごい!

本当に良い演奏会だった。務川さんの次のコンサートは横浜と市川だけどチケット取って遠征しようかな。



そして後半は、ちょっとオマケみたいな気持ちでいました。申し訳ないけれど。


指揮者の山下紘生さんは年齢は何歳か存じ上げませんが、入ってくる時に勢い余って少し前のめりになりました。

大丈夫かな?

と思ったのも束の間、若々しい、体全体から音が鳴っているような素晴らしい指揮でした。

多分オケも、指揮者を応援しているといった力のこもった演奏。


彼は指揮者が体調不良で振れないというアクシデントを、自らの努力によってチャンスとし、デビューに持ち込んだ人です。

厳しい世界だけどそのチャンスを物にして、このまま研鑽を積んで世界で羽ばたく指揮者になってほしいなあ。

そしたら、あの指揮者のデビューはこうだったんだよ〜と私もずっと語れるし。


吉松隆さんの交響曲は初めて聴きましたが、現代曲にありがちな「何がなんだかわからない」という感じではなく、起承転結のしっかりした構成の曲でした。耳に止まるメロディもたくさんあって、特に1楽章は大河ドラマのテーマ曲のように感じました。私はこの第3番が好きになりました。