徳樹庵でバアバアの誕生日会。
寛大はプレゼントに絵を書いた。
なかなかの出来栄えだが、ただ手渡すだけではつまらないので、一芸を仕込んでひと味加えることにした。
宴もたけなわ、いよいよプレゼントタイムになった。
寛大は額に入れた絵を手渡し、
「バァバお誕生日おめでとう。これからもボクと遼真と樹生のことを・・・
よろしくーねっ‼」
もちろん「ユートピア
」のポーズを決めながらだ。
何度も練習した甲斐あって、見事に緊張と緩和を表現してみせた。
ボクらと姉夫婦は爆笑したが、バァバァはあまり意味がわかっておらず、ジィジィは感涙にむせいで見てさえいなかった。
…まぁ、よしとするか。