3回戦:対キングスターズ


2部から上がってきたばかりのチームで対戦歴がないため、何となく不気味な存在であった。登り調子の勢いに乗って1部でも勝ちまくる、というのはよくある話。

しかし2回戦を戦う様子を見て、すぐに取り越し苦労だと安堵できた。目立ったバッターはおらず、ウチのエースが普通に投げればまず打ち込まれることはないと見えた。投手にも迫力がなく、外に逃げるスライダーの見極めさえできれば、そう恐くはない感じであった。

しかし油断があってはならない。気を引き締めてかかろうと気合いを入れた矢先、寛大が救急車に乗るハメに…。

寛大の容態はもちろん心配だが、ずっとスタメンで使ってもらってきたのに大事な本番で穴をあけてしまうことに、この上ない申し訳なさを感じた。

病院から戻って寛大がひとまず落ち着くと、試合経過が気になって仕方がなかった。
試合中なので当然だが、誰に電話をかけても対応なし。

ボクは曲がりなりにもクリーンアップの一角を打つチームの中軸打者。手前味噌ながら、オフェンス面における役割と責任は軽くないと思っている。それが本番で突然の不在。
これでもし負けたら…、そう考えると心配で心配でいても立ってもいられない。
便りのないのはよい便り、と念じながら一報を待った。

16時過ぎ、ケータイの呼び出し音に飛びついた。
結果は8-0で5回コールド勝ちとのこと。

心の底からホッとした。
そして、次こそは絶対に勝利につながる活躍をしようと決意した。

まぁしかし、レギュラーの中軸打者抜きで5回コールドって…。

ウチも層が厚くなったと思うことにしよう(^_^;)