ジャイアンツのドラフト1位ルーキー、沢村拓一を考える。
先日の西武とのオープン戦では4イニングで被安打1、与四死球0という見事な内容。新人ながら早くも開幕投手の候補に名前が挙がるなど、ますます注目を集めている。
【フォーム】
まず目を引くのは、テイクバックした時の右ひじの高さ。いかにもキレのある球が来そうな印象を受ける。鹿取いわく「典型的なパワーピッチャー」との評価。球威のあるまっすぐは打者の脅威となるだろう。
【イヤな予感】
力感あふれるマウンド姿に頼もしさを感じる一方で、「ガッカリな記憶」をよみがえらせてしまう巨人ファンは少なくないと察する。
フォームがどことなく入来祐作を彷彿とさせるのだ。
96年、ドラフト1位で巨人に入団した入来は結局鳴かず飛ばずで日ハムに移籍。今はベイスターズの打撃投手として余生を過ごしているようだ。
桑田・斎藤・槇原の次代を担うエースとして君臨して欲しいというファンの期待は、ここぞという場面でことごとく裏切られた。入来は近代巨人ファンにとって、谷口・原俊介・辻内と肩を並べるガッカリ物件の代表例なのである。
【背番号】
「15をもらえた」のではなく、「18をもらえなかった」と解釈するべきか。
契約金や初年度年俸を見ても球団の評価は決して低くはないが、それでも、エースナンバーを与えるには今一つ何かが足りない、との判断があるのだろう。
山倉⇒小原沢⇒河原⇒後藤⇒辻内⇒木村、そして沢村。
ようするにパッとしない選手がつけてきた番号なのである。将来名実ともにエースとなり、桑田真澄以降欠番となっている18を背負って欲しい。
【顔】
元長野県知事・田中康夫を思わせる面差しは、カワイげのない顔、という他ない。
先々契約更改で揉めたりしそうだ。
球団は複数年契約を結ぶタイミングに細心の注意を払べきであろう。
いずれにせよ、ルックスでファンを呼ぶタイプではない。
すでにウチの嫁が何の興味を示していないのが、何よりの証拠である。
今年は故障をしなければ11勝10敗、防御率3.83、といったところか。
期待を込めて、行く末を見守りたい。