そしてこの騒動は、思わぬカタチで終幕を迎えた。


出先から戻ると、先輩が申し訳なさげに「ご報告が・・・」という。


何事ですかと笑いながら自席に向かうと、何と紛失したケータイがデスクに置いてあった。


驚愕の光景。


一瞬、何の言葉も出なかった。


「あ、あはは・・・、こんな時はどう反応するもんなんでしょうねぇ?」などと間の抜けたコメントをもらすのが精一杯であった。


真相はこうだ。


一昨日、ボクはやはりケータイを持って出社していたのだ。

そしてデスクの上で某患者のカルテを開き、ケータイを操作していた。それはたしか患者の連絡先をアドレス帳に登録する作業だったはずだ。そしてその作業中に朝のミーティングが始まってしまった。

ミーティング中にカルテとケータイを開けっ広げているのも何だなと思い、ケータイを挟むようにしてカルテを閉じた。そしてミーティング終了。

その患者は隣席に座る先輩と2人で担当しているため、カルテはそのまま先輩に手渡し、先輩はそのカルテを目の前の本立てに納めていた。


そして今日、先輩がその患者の基本情報をPCに入力するためカルテを開いたところ、ボトっとボクのケータイが落ちてきたのである。


無論、悪いのは完全にボクである。先輩には何の否もない。しかし先輩は自分の目の前にモノがあったという事実に申し訳なさを感じてくれているのである。


公開捜査に踏み切って以降、先輩は一緒に必死に探してくれていた。しかしまさか、患者カルテの中に隠れているとは予想もしなかった。当然だろう。そんなところに普通ケータイはもぐりこまない。


結局、「あれ!?ケータイない!」と3日前この席で気づいた瞬間、ケータイはボクの半径1m以内にあったのである。


捜索網を張るより、警察やJRに電話するより、auの策のなさにイラ立つより、自分の認知機能を疑うより、拾った人は悪人だと決め付けるより、

まずはテメェの目の前をよく探せってことなのだ。


まさかのオチ。


カルテを閉じる時ケータイを退けていれば。

もっと目の前をよく探していれば。

「よし、買おう!」の決断がもう一日遅ければ。


押し寄せる後悔の波に脱力した身をまかせつつ、新旧2つのケータイを並べてみた。


行雲流水-au


旧:SHARP/URBANO

新:TOSHIBA/biblio


13000円という高すぎる授業料が身にしみた。



皆さま、なくしモノをした時はまず、自分の身の周りをよーく探しましょう。


そしてauを使っている方は、必ずアプリから「ケータイ探せて安心サービス」の登録をしておきましょう。無料ですが、いざという時にGPSでケータイの現在位置をPCから探れます。


そしてそして、機種変更を検討している方、TOSHIBAのbiblioはやめておいた方がよいと思われます。使いにくいの何の・・・。元のやつ(URBANO)を使うのも何か癪で、今はとりあえず「慣れるだろう」を合言葉にがんばって使ってはいるのですが。

ヒロシ 殿、新型の開発をぜひお願いします。


そんなわけで、怒涛の3日間でした。