笑っていいとも!のメインMC・タモリ。
日本のお昼のあたり前となって久しいが、この先いつか来るであろう「タモリ降板」の日。
これに備えて我々日本人は、「後任を誰にするか?」という問題を、平素より念頭に置いて過ごすべきである。
ボクはすでに数年前からこの問題について真剣に取り組んでおり、「後任はユースケ・サンタマリア以外にはありえない」という結論に至っていた。様々な角度から考えてこれ以上完璧な答えはなく、いつ人から「ねぇねぇタモリの後釜って誰が適任だと思う?」と質問されても怖くない、と自負していた。
しかし、である。
「平成教育委員会」の司会に抜擢されていたユースケを見て、ボクは考えを改めざるを得なくなってしまった。
ユースケ、暗いんである。
ゲストとして招かれた時にはあれほどのハジけを見せていたのに、メインとなるとどーにも華がなく、すすけた印象がぬぐえない。白目がちな眼のせいか、こもりがちな声のせいか・・・。
とにかく、ユースケにウキウキウォッチングは預けられない。
ボクは妻にこの問題を提示し、一緒に真剣に考えるよう命じた。夜な夜な、妻との討論会が繰り広げられた。
そのなかで、様々な名前があがった。すぐに浮かんだのは、中居正広である。うまさ、ポップさ、顔の広さ、いずれも過不足がない。が、彼はSMAPだ。現実味がないので却下。
その他にあがったのは、
・くりぃむしちゅー上田
・爆笑問題田中
・石塚英彦
・大泉洋
・山口智充
・ガレッジセールゴリ
・ナイナイ岡村
・ナイナイ矢部
・雨上がり宮迫
・内村光良
軒並みいい線はついていると思うのだが、どうもしっくりこない。
夜はふけていく―。結論はでないまま。もうそろそろ眠ろうかという空気になった矢先、ついに妻の口から奇跡の
ひと声が出た。
今田耕司である。
年齢・認知度・頭の良さ・回しのうまさ・器用さ・スケジュールetc。あらゆる見地から見て、非の打ち所がない完璧なキャスティングだ。ぴったりとはまるピースを見つけた爽快感。妻、あっぱれ!
ところで、タモリの番組は長寿であることが多い。そのコツとしてタモリは、「うす味・反省しないこと」をあげている。学ぶべき深みある言葉だ。そのユルさこそが、見る側に安心感を与え、ブレのない安定感を作り出すのであろう。
また、あのサングラスにも秘密があるように思えてならない。昼間っから1年中サングラスなのにあのポピュラリティは他に類を見ない。動揺やあせりや緊張など、メインMCとして周囲に不安を与えてしまうような感情の動きを、うまい具合に隠す作用をしているのではないだろうか。