患者宅ではTVがついていることも多い。リハビリをしながらついついボクの方がTVに見入ってしまうこともしばしばだ。
訪問リハの場合患者は年寄りがほとんどで、どうやら平日午前中の人気は「ちい散歩
」という番組のようだ。今日はこの番組のメインをはる地井武男氏を俎上に載せたい。
番組は氏が色々な街(主に都内)をブラブラと練り歩き、偶然出会った人々や出来事と直に触れ合いつつ、街の横顔などを紹介していくという構成。聞いただけで内容の9割が想像つくという非常にぬるい番組なわけだが、特筆すべきは氏の「口のきき方」だ。
地井は基本的にすべて、タメ口なんである。
老若男女を問わず、「~だろ?」「~のか?」みたいな語尾での言い回しがとても目立つ。
まるで地井自身の年齢を頂点として、それ以上もそれ以下もみな目下と見ているかのような印象だ。何かちょっと人をバカにしたような高圧的な口調は、芸能人としてのおごりとか「来てやってる」という感じのものではなく、もっと根深い、地井自身のメンタリティから湧き出てくるような不快なタメ口なのである。
100歩譲って年下や若者にはタメ口でもいいだろう。しかし明らかに地井より年長の農家の夫婦をつかまえて、いきなり「これ何作ってんの?」はないだろう。事前にスタッフのアポがあったとしても、画ヅラとして突然のタメ口から始まっている以上、見る側はそれを率直に受けとるのが正しい姿勢ってもんである。
たぶんこの番組のメインウォッチャーはその多くが高齢者であり、先に挙げたような地井の振る舞いは「気さく」とか「親しみ安さ」みたいな陽の意味で解釈しているのだろう。
しかし、番組側が全くターゲットにしていないボクからすると、地井の言動は単純にムカつく。細木数子
同様、「何様?」って感じだ。
きっと地井はそんなボクに「TV見てないで仕事しろよっ」と言うだろう。
まぁ、その通りである。