翌 日曜日になっても、微熱は続いた。再び藤村病院に点滴を受けに行く。
診察室には昨夜と同じ当直の内科医がいた。
Dr:「どう?元気になったでしょ?嬉しい?嬉しいでしょう!?」
昨夜とは別人のような軽妙なハイテンション。不気味な躁状態だ。
ボク:「・・・はぁ、いやぁ、まぁ。でも熱が下がりません。」
Dr:「じゃ今日はワンモア点滴いっちゃおう!!」
いったい何モンだこいつは。統合失調症か?
まぁいい。自分の病院にこんなバカがいなくてよかったと思おう。変わり者のDrに振り回されるのは仕事柄なれているし、ボクを楽にしてくれるのはこいつじゃなくて点滴だ、抗生剤だ。
600mlの点滴を受けた。昨夜の6倍の量だ。
両頬と前頭部が痛くて眠ることもできず、約2時間、ポタポタと落ちる滴だけをぼんやりと眺めていた。
帰宅すると明らかに体調は悪化していた。体温を測ると37.8℃。
ダメだこりゃ。明日仕事にはもう行けそうにない。担当患者や職場の皆さんに迷惑をかけてしまうが、被害を最小限に食い止めるためにも明日以降も休むしかない。
方々に連絡をし、休みの段取りを取った。