オランダの英雄ヨハン・クライフは「弱いチームは選手が走る。強いチームはボールを走らせる。」と言ったそうだ。
これを聞いたとき、「ヒデが言ってることと真逆じゃん」と感じた。ヒデはしょっちゅう「まず選手が走らなければサッカーはできない」と言っている。

察するに、トラップやキックが本当に高い精度で各選手に備わっていて、しかもチーム全体としての戦術やフォーメーションが完璧に完成している組織なら、おそらく各選手が目一杯走らなくてよいサッカーができるのかもしれない。
クライフは頭の中には、この究極の理想型があるのではないか?
日本のサッカーがまだまだその段階に達してないことは言わずもがな。だからヒデは「走れ!」を連発するのだろう。技術力・組織力を補うために。

確かにブラジルにしてもアルゼンチンにしてもイングランドにしても、選手がバテバテになるほど目一杯走っているという印象は受けない。何か日本のサッカーよりもゆったりとしたゆとりを感じる。そして、ここぞという時にパス回しや選手の動きのスピードが急激に上がる。ためていた力を一気に爆発させるかのように。

あーゆーのをサッカーにおける緩急って言うのだろうけど、ヒデの言う「走れ!」って、その「緩」の部分を否定するようにも取れまいか?「緩」があるからこそ「急」があるはずだ。
日本代表の選手は「緩」をうまく使えないから、後半バテバテになり、失点してしまうのではないだろうか?チームリーダーヒデの鼓舞が、この傾向に拍車をかけているように感じられて仕方がない。

クライフの理想には程遠い。ヒデの方針ではスタミナが続かない。
じゃあどうすればいいか?
わかりません。

とりあえず今日は早く寝て、明日朝4時に備えます。奇跡を信じて、見届けます。