ある日の体育の授業、

この日はマラソンということだったので、

みつるは先生に、

「すみません、体調が良くないので走るのはやめておきます」

と言うと先生も、

「そうか、じゃあ皆が戻ってくるまでここ(校庭)にいなさい」

と言われ、

校門から走り去っていく皆を見送っていました。

1人、2人、3人と、

次々に校門から走り去って行きます。

そして残りも数名と少なくなってくると、

それを見たみつるは自分一人になるのも寂しくなり、

最後の2、3人くらいになったとき、

突然その後について走り出しました。

1人、2人と、

声をかけながら走っていると、

折り返し地点では全体の真ん中辺りを走っており、

皆はみつるに驚きながらも頑張って走っていました。

長距離ということもあり、

皆に「頑張れ」と声をかけながら走っていたみつるですが、

校庭へ戻って来た頃には10番以内で戻っていました。

しかしみつるは、

楽しみながら走っていたので、

「きつい」とか、「疲れた」という感覚はありませんでした。

やはり、

日頃から一人で山へ登ったり、

山の中を走り回っていたからかな?(笑)

この日からみつるは、

長距離を走る楽しさは覚えましたが、

全速力で走る短距離や中距離などは、

やはり、ダメでした。

ーーーーーーーーーーーーーー 続く ーーーーーーーーーーーーーー