推理小説が大好きで、
毎回、学校の図書室から借りていた本がありました。
それは、
「怪盗ルパン」、「私立探偵 明智小五郎」などでした。
とにかくこのシリーズは全て読みました。
(この事が後に役に立つことは予想もしてなかったみつるでした)
そういえば、
隣の家の同級生、Aちゃんは、
学校から帰宅したあとや、
土曜日の夕方、日曜日などになるとよく、
みつるの家へ来てはマンガを読んでいましたが、
その割りに成績は良かったですね。
そんなAちゃんを見て、
「頭いいなぁ、いつ、勉強してるのかなぁ」
と、いつも感心していたみつるでした。
そのうち学校に慣れてくると、
再び悪い癖が始まるみつるでした。
それは、
学校を休んでは山へ行って瞑想にふけることでした。
その日も学校へ行くふりをして、
山へ登ると見晴らしの良い大きな岩の上に寝っ転がり、
下の方には小さく集落の家が見え、
谷間を挟んで向かいにある山や空を眺めながらの瞑想です。
考えることは、
「何で勉強が必要なのかなぁ。勉強しなくても仕事は出来ると思うけどなぁ・・・」
と、こんな調子でした。
小学生の頃は、
「神様って本当にいるのですか? 僕は何のために生まれてきたのですか? 何をすれば良いのですか?・・・」
などと、自分の存在やその目的などを天に質問するような事が多かったのですが、
中学生になると、学校や勉強の目的、必要性など、
学校関連について考えることが多くなりました。
そんなある日のこと、
学校を休んだ翌日に遅れて登校したみつるでしたが、
数学の授業、その日は確か関数の授業ではなかったかと思います。
黒板に方程式を書いた先生が、
「はい、この問題が解ける者は手を挙げて」
と言うので、
みつるも手を挙げました。
予想通り、たまにしか授業に出ないみつるなので、
「おっ!? みつる、お前解いてみろ」
と、即座に当てられました。
簡単だったので前に出ると、
スルスルと問題を解いて席に戻りました。
するとそれを見た先生が、
「おお~、正解だ。(生徒を見回すと)お前たちは毎日学校へ来ているのに、何で日頃来ないみつるが解けるんだ。お前たちは、学校に何をしに来てるのか」
と言ったことは今でも忘れないみつるですが、
どうやらほとんどの同級生にも、この事は未だに話題になるほど忘れない出来事のようでした。
それから、
同級生に会う度に聞かれるようになったのが、
「お前、どこで勉強していたんだ?」
ということです。
まさか、
推理小説や遊びが数学力を鍛えていたとは当時のみつるでさえ理解できませんでした。
英語の方は、
小学6年生の時に病院で先輩から習っていたので、
1年生の頃はトップグループになんとか入っていました。
それでも英語は不登校のみつるには流石に御手上げ、
中1で上位でしたが、
中2で真ん中、中3ではビリでした。(*^^*)
そんな、みつるの学校生活はまだまだおかしな方向へと進むのでした。
ーーーーーーーーーー 続く ーーーーーーーーーー