父の実家の2階に仮住まいすることになったみつるの家族、

ここからみつるの中学校生活は始まるのである。

食事は叔父さんの家族と一緒に摂ることになっているので、

起きたらまず1階へ降りて皆に挨拶をすると顔を洗って朝食を済ませる。

勿論、

従兄弟たちも一緒だ。賑やかで楽しい。

叔父さんの家族は、

叔父さん、叔母さんの夫婦と子どもたち。

子どもたち、つまりみつるの従兄弟(従姉妹)たちである。

従兄弟(従姉妹)たちは、

長男、長女は既に東京、大阪へと各々に離れているので、

一緒にいるのは二男のヒデちゃん(みつるより1歳年上)、

次女のアッちゃん(みつるの直ぐしたの弟と同じ歳)、

そして末っ子のエイコちゃんの3人である。

朝食のあと皆は各々の学校へ出掛けるが、

ヒデちゃんは中学生でも学校が違うので先に出た。
(この集落から隣村の中学校へ通うのはみつると同級生二人の3人だけで、他の生徒は皆村の中学校へ通っている)

みつるも真新しい制服に身を包み母と近所の同級生親子たちと待ち合わせ、バス停へと急ぐ。

記憶に間違いが無ければ、

皆、バスで学校へ行ったように思う。う~ん(-_-;)

さて、

学校へ着いたみつると母は、

校庭の端に並ぶ桜並木の下を、

入学式が行われる体育館へ向かって歩いた。

すると、

体育館の前では、

一緒に入院していた3人の先輩たちが迎えてくれた。

それを見たみつるは、

とても嬉しくて、それまでの不安が一気に吹き飛んだのを忘れない。

体育館へ入ると、

新一年生が前列に並ぶと、

後ろには2年生、3年生の先輩たちが並んで座っている。

並ぶ順番は名前のあいうえお順だったような気がする。

みつるは、

前の方である。

無事に入学式を終えたみつるは、

晴れて中学生となったのである。

しかし、

小学校時代よりも更なる試練や不思議な出来事が相次ぐことなど知るよしもないみつるである。

ーーーーーーーー 続く ーーーーーーーー