みつるも3年生になると、
校舎が完成し、
真新しい校舎の教室で新学期は始まりました。
担任の先生も2年生のときにお世話になったA先生から、
同じ職員住宅にいた別の学年担当だった女性のK先生へとかわりました。
やがて先生の家庭訪問が始まりましたが、
家庭訪問の期間中は午前中のみの授業でしたので、
早く帰れるのが楽しみで授業が終わると、
即座に学校を飛び出していました。(^_^)
そんな家庭訪問が始まって数日後、
「明日は、みつるくんの家に行きますからお母さんに宜しくね」
と、先生に言われたので、
帰宅後母に伝えると、
翌日は早めに仕事を終えて準備をしていました。
みつるも早めに帰宅して、
母と一緒に先生が来るのを待っていました。
ところが、
待てども、待てども、先生が来なくて、
とうとう夜になり、
その日に先生が来ることはありませんでした。
翌日学校へ行くと、
「みつるくん、ごめんなさいね。昨日、途中まで行ったんだけど、お家が見つけられなくて、道も分からなくなったからそのまま帰ってきたの。
だから今日は他の先生も一緒に行くので、先生たちと一緒に帰ってくれない?」
と言われました。
※(この頃はまだ、家に電話は無かったので連絡も取れませんでした)
それで放課後、
K先生と男性の先生も一緒に案内して帰りましたが、
途中でK先生が、
「すごいところね。昨日は、この辺りまで来たんだけど、まだ先なの?」
と、聞いてきました。
「はい、まだ先です」
とは言ったものの、
なかなか辿り着かないので、
先生方は不安そうな顔をしながらついてきました。
道路から山道へと入って、かなり歩きましたが、
まだまだ家には着きません。
先生が先日来たという場所から更に、
2つ目、そして3つ目の杉林を出た所に家はありました。
帰宅すると母が出迎えてくれましたが、
先生方は、
ポツンと一軒だけの家に驚いた様子で辺りを見回していました。
見渡す限り山、山、山。
しかし、
無事に家庭訪問を終えると、
先生方は暗くなる前にと急いで帰っていきました。
この日の事は、
今でも忘れません。
本当に懐かしい思い出のひとこまです。(^_^)