石油(アルコール)ランプ、
懐かしいですね。
僕が生まれた後に家族は開拓地へ入ったようです。
僕は小学校を卒業するまでそこで育ちました。
電気も無く、ランプでの生活でした。
そこへ電気がついたのは、確か小学校4年生の頃だったと思います。
家のすぐ裏からしばらく続く杉林の中の緩やかな下り坂は、
昼間でも薄暗く、ましてや夜には殆ど見えない状態でした。
学校から長い道のりを歩いて帰る途中に暗くなることもよくあり、
そんな時には、杉の木の隙間からチラチラ見える家の灯りを目指して帰えっていました。
ランプの灯りが窓を照らしているのが見えると、
ホッとすると同時に、
足取りも軽くなり、時には走って帰ることもありました。
帰宅すれば、
家族がいて、ランプの灯りの下で食事をしたり、
たまに勉強したり・・・(;^ω^A
またある時、こんな事がありました。
帰宅した時誰も居なくて、
お腹が空いていたので戸棚を開けると、
父が飲んでいたお酒?
透明の瓶に水のような液体、
どんな味だろうと、少し飲んでみると・・・!?
喉が熱くなり、呼吸は苦しくなり、目眩がして気分が悪くなりました。
そこへ帰宅した両親が心配して、
「どうした?」
と言うので、
「ランプのアルコールを飲んだ、死にそう」
と言うと、そばにあった瓶を見て何故か両親は、
「何だこれか、これなら心配無い。しばらくしたら治るから大丈夫」
と言いながら笑っていました。
確かに時間が経つと、元に戻りましたが、ランプ用のアルコールじゃなくて本当に良かったです。
しばらく経ってから分かったのですが、これは父が飲んでいた焼酎というものでした。
ところで、当時使っていたランプは、
この中津市へ来るまで、日田の父の元にありましたが、
いつの間にか無くなっていました。
今でも時々、停電のニュースなどを見ると、
「あ~、あの時のランプがあったらなあ」
と残念に思うことがあります。
もちろん今の蛍光灯の方が明るいのですが、
ランプのような暖かさ、温もりは感じないですね。