2023年4月20日
3年ぶりにステージに戻ってきた陰陽座
特別公演「捲土重来」@大阪Zepp Namba

正にタイトル通りの公演に参戦しました!
2019年12月のツアー
「生きることと見つけたり 参」@松山の後
訳あって私は2020年1月の大阪を断念
「奇子」「朧車」と言った
今や滅多に演奏されない私の最上位曲が
セットリストあったのを確認して
涙が出るほどに行けなかったことを後悔した。
その直後コロナ禍に突入しツアー中断、
そして無期限の延期に…
更には
ボーカルの黒猫さんが突発性難聴を発症、
(以下"猫さん"と表記)
最大の試練はここから始まりました。
この後、耳の不調で声を出せない
ストレスもその一因となり
声帯に異常がないのに歌えない、
声が出せない…
いわゆるイップスのような症状
"声帯ジストニア"により
猫さんは一度「声」を失いました。
その苛酷で壮絶なリハビリの内容については
⬆️こちらのブログで語られています。
この時思った…
陰陽座はこれで…
“もう終わってしまうかも…”
私は式神にあるまじき絶望を抱きました。
もうあの頃みたいにステージに立つ
メンバーを観ることはないのだろうか…?
しかし陰陽座はここから不屈の魂で甦った!
2022年に入ると瞬火さんから作曲の話題や
新しい機材に関するインタビュー…
(以下"兄上"と表記)
それでもまだ半信半疑…
アルバムが出たところでライブは
さすがに厳しいかもな…
その不安は今年1月にリリースされた
新作「龍凰童子」を聴いて吹き飛びました。
ようやく意を決して聴いたのが2月…
そこには以前と変わらぬ猫さんの歌声が…
夜勤の帰り道に聴きながら、1曲目の時点で
感極まって一旦車を側道へ停車w
数ヶ月の間、
こんな想いを抱えながら当日を迎えました。
会場に到着すると既に長蛇の列
誰か知ってる人いないかな?
既に長蛇の列で並んでいる式神さんを
ひとりひとり確認するように
行列の最前列まで歩いていると…
「あの…」
声をかけられてら振り返ると
めちゃめちゃ美人な式神さん!
「みつ光男さん…ですよね?」
「はい…えぇっと…」
「◯◯です!」
「あー!◯◯さん!」
3年越しの再会、マスク越しの会話
面影は感じていたものの、
即答できない申し訳のなさ(笑)
偶然にも席が近くで開演前まで思い出話や
共通の友人の話題で盛り上がりました。
もうこの時点で涙腺うるうるでしたが
ライブはこれから…
私は所在なく席を離れトイレに行ったり
場内うろうろしたり、と
とにかく落ち着かない。
例によって兄上セレクトの会場BGMを
チェック、確認しながら待っていると…
ほどなく場内が暗転!
本来ならここで「うぉー!」と
立ち上がるところなのですが
ふと腰を上げた瞬間…
涙が止まらん(笑)(笑)
そのまま床に崩れ落ちるようにうずくまり
立ち上がることが出来ません。
そう、入場してくる
メンバーの登場すら見れない状態。
そこに流れてきたのが…
(セットリスト公開済みのため掲載します)
アルバム「鳳翼麟瞳」のOPを飾る
「焔之鳥」
このSEが流れると言うことは
陰陽座復活ライブ、1曲目は…
私が陰陽座を聴くきっかけとなった
「鳳翼天翔」
俺得な選曲の妙に泣かされた。
あの印象的なイントロに続き
猫さんの歌唱で始まるこの曲、
いつもならイントロに合わせて
腕を上げ声を出す…のですが
それでもまだ私は
立ち上がることすら出来ない。
正に滂沱の涙を流しながら
その第一声を聴くことに…
もう聴けないかも知れないと思っていた
猫さんの声を目の前で聴いている、
これは夢ではないのか?
現実でした(笑)(笑)
ようやくBメロあたりで立ち上がった私は
ふと思った
掛け声も振りコピも体が覚えている…?
3年のブランクがあるにも関わらず
自然と体が動いているのです。
それは続けて演奏された「百の鬼が夜を行く」
「ひゃっき!」の掛け声もまた然り、
「悪鬼判官」や「羅刹」
そして「わいら」「甲賀忍法帖」
「ひょうすべ」あたりでも全く同じで
どこまでも陰陽座を体が覚えているのだと実感。
「長い間待たせて申し訳ない、ではなく
長い間待ってくれてありがとうと言う想いで…」
でもその後はマスク越しの声援について
いつもの瞬火節が炸裂、
場内に笑いを誘っていました。
陰陽座メンバーのMCはメタル系にありがち…
と、一般のファンの方が想像されるような
激しい煽りや強い口調は一切ありません。
例えるなら…うたのお姉さんや
体操のお兄さんのような
親しみやすく穏やかな口調。
それもまた陰陽座の魅力の一端です。
そしてようやく気持ちが落ち着いた中盤
ある曲のイントロで自分の心の中の
“何か”に火が灯いてしまった。
「塗り壁」が始まった途端…
悲しい、切ない、辛い、苦しい…
そんな感情がないにも関わらず
嗚咽もなく慟哭するでもなく
ただただ涙が延々と流れ続ける。
何の感情なのか自分でもわからない、
「塗り壁」と言う曲に特別な思い出が
あったわけでもない…
なのに涙が止まらない
物凄く平穏な心境なのに…
この涙の意味を
理解する間も与えないかのように
続いて流れたイントロ…
陰陽座の代表曲ではなく表題曲
「陰陽師」
恐らく私が最も思い入れの強いであろう
普段あまり演奏されないこの曲…
再び止まっていた涙が流れ出した。
そして本編ラストは
私がここ最近で唯一行けなかったツアー
「風神邂逅」の最後を飾る
「春爛漫に式の舞う也」
このタイトルを覚えている方…
そう、2011年に東日本大震災の影響で
中止になったツアーのタイトルですね。
開催が叶わなかったライブに想いを馳せながら
この穏やかで優しい曲を堪能しました。
そしてラストの自己紹介の場面
猫さんが話し終えた後、兄上のMCの時
私はいつものように合いの手の如く
両の手をグッと握りそれを上下に軽く振る、
そのムーブをしたのですが
その時、13列目あたりながら
猫さんと目が合った…(気がした)
すると猫さんはこちらを見たまま
私と同じポーズで両手をグッと握り
まるでファイテングポースのように
返してくれたのです。
そんなことないだろ?と言われても
ファンサは貰った本人がそうだと思えば
ファンサなんです(笑)
実際、2017年のライブでは猫さんが
わざわざハイタッチに来てくれた…
そんな“実績”もありますのよ私、おほほ(笑)
そんな自慢話はさておきw
本編終了後はアンコールの発動
過去のライブを考えると
アンコール1回で終了は陰陽座らしからぬ
短さだと思われるかもですか
それはやはり猫さんの体調を考慮して、
そしてこの先再び始まる物語の予兆として…
だったのだと理解しました。
だがしかし!
アンコールで演奏されたのが
「夢幻」からの「邪魅の抱擁」
「羅刹」「わいら」
更には「悪路王」
そして「喰らいあう」…
ほぼ極楽地獄並みの選曲ですよね?
(極楽地獄の解説はまたいずれ)
そしてラスト曲で
とんでもない忘れ物に気付くみつ光男
家に忘れてきとるやないかー!
今持ってるのは旧バージョン、
次は二刀流で臨むかな(笑)
こうして最後までライブを楽しみ
会場を後にしました。
掛け声のタイミング、扇子曲での一体感
その全ては身体に染み付いたまま
素敵な余韻を残しつつ会場を後にしました。
この日のライブで
特に印象的だったシーンをひとつ…
アンコールの「羅刹」の始まる前の恒例
頭の上に2本の指を立てる
“鬼ポーズ”
もちろん私もするのですが(笑)
今回、兄上が腕をクロスさせた状態で
ポーズしていたことと
隣で猫さんも“鬼”ポーズしていたこと…
何か新鮮と言うか初めて見る光景で
それだけで新たな陰陽座を見れた、と
胸が熱くなりました。
もっと深いライブレポは改めて
noteで予定しています。
まだお口チャックですがこの先も…
そんな機会が生まれるかもなので。
余談ながら
"お口チャック"なる発言を覚えている方
いらっしゃるかなぁ?
SG13、2013年の「しきがみのつどい」なる
リクエストライブのセトリを
まだ終わってないからお口チャックで…と
大阪で兄上が口にした言葉ですね。
会場でお会い出来た方々、そして
残念ながらお会いできなかった方々
またどこかの会場で!
私と陰陽座は一蓮托生です
何度も現場には赴けなくとも
その熱は誰にも負けません!
それでは次のライブで…
アリベデルチ!またな!
(締めはジュリアかよ)