今までこのコーナーでは
IRON MAIDEN
ACCEPT
AEROSMITH
と、言った比較的HM/HRの王道的なバンドを取り上げてきましたが
(時にはY&Tとかリジーなんかもあったけどね)
この第10回を区切りとして・・・
終わりませんよ(笑)
今後はよりマニアックに(笑)
みつ光男的に(笑)
少々メタル好きな方が読んでも
「誰やねん、このバンド?」的なグループが
登場する機会がより増えると言う事で
よろしくお願いします(笑)
で、記念すべき第10回は
僕が最も大好きなギタリストである
JOHN SYKES
初めて聞いたのはTHIN LIZZYの「THUNDER AND LIGHTNING」
(お借りしました、ありがとうございます)
今までは何だかアイリッシュテイスト溢れる叙情的な暗い(おいっ!)ロックバンド、の
イメージがあったTHIN LIZZY
解散表明後の最後のアルバムでは
まるで酸素のない金魚鉢でもがいていたようなイメージの
ベース&ボーカルのフィル・ライノットが
まるで水を得た魚のように弾けてるじゃないか。
そしてこの激しいギタープレイは今までのTHIN LIZZYにはなかった。
これこそ新メンバー、ジョン・サイクスの奏でる音色の魔力だったのです。
ジョンのギターはとにかく「泣く」という表現が一番似合う。
「『泣きのギター』ってどんなの?」
って聞かれたら僕は迷わずこの曲↓を聴いてください、と言います
(お借りしました、ありがとうございます)
ジョンサイクス名義のシングルで後に加入するTHIN LIZZYのフィル・ライノットとの共作。
有名なところではPRETTY MAIDSのカバーですよね。
当時高校生だった僕は(発売後4年の歳月を経てから初めて聴いたので)
HM/HR系のバラードの美しさに感動したのを覚えています。
好きな女子にカセットに録音してプレゼントしようか、と
姑息な作戦を練っていた頃を思い出す(笑)
僕がTHIN LIZZYでジョンと出会った直後
悲劇は起きました。
ベース&ボーカルのフィルの突然の死。
彼の葬儀の様子が
僕が生まれて最初に買った「BURRN!」
1986年1月号に掲載されていたのを読んで
大いにヘコんだのを覚えています。
ジョン・サイクスの名を全世界に知らしめたのは
あのWHITE SNAKE加入後の「サーペンス・アルバス」
中でもオープニングを飾るこの曲は
ホワイトスネイクの過去の名曲のカバーでありながら
ジョンのギターで完全に生まれ変わりました。
(お借りしました、ありがとうございます)
これまでブルース的要素をいつまでも捨てきれずにひきずっていた
デビィッド・カヴァデールが完全にハードロックスタイルへと変貌を遂げた
記念すべきアルバムでもあります。
ただ、ジョンはどこまでも不遇な運命を辿る事となるのです。
THIN LIZZYでは解散表明後に加入、そして盟友フィルの死、
ホワイトスネイクではこのアルバム発売後のツアーの前に脱退。
結局後、で加入したエイドリアン・ヴァンデンバーグとヴィヴィアン・キャンベルが
他人のふんどしで(笑)金儲けすることとなり(怒られそう)
その後スティーブ・ヴァイが加入したんかな?
ただこのアルバム
全世界のHM/HRファンに与えた影響はとてつもなく大きく
ジョン・サイクスの知名度もうなぎのぼり、とはいかないまでも
認知度は今までにないくらい大きくなったのでは?
その後ジョンは自身のバンドを結成、それが
BLUE MURDER
海賊をモチーフにした衣装やイメージで活動を始めましたが
肝心のボーカルがいつになっても決まらなくて僕はイライラ(1988年頃)
結局ジョン自身がボーカルをとることになり
「おいおい、大丈夫かい」
でもアルバムを聴くとこれがなかなか(笑)
他のパートも
ドラムがカーマイン・アピス
ベースがトニー・フランクリン
まるで『流れ板三人衆』とでも言えそうな
「バンド渡り烏」とも言える(笑)職人ばかり。
ジョンのボーカルもですが、サウンドは更に衝撃的。
70年代のハードロックをベースとしながら
『うねり』と言うか「グルーヴ感」が半端ない。
アルバム収録全9曲中
① 「RIOT」然り
② 「SEX CHILD」のうねりは正に「SEXUAL」と呼ぶにふさわしいヤラシさ(笑)
(お借りしました、ありがとうございます)
③ 「VALLEY OF THE KINGS」の荘厳さ
④ 「JELLY ROLL」の小気味よいリズム
⑤ そして中盤のクライマックス「BLUE MURDER」
⑥ 感情表現豊かな切ないバラード「OUT OF LOVE」
⑦ 「BILLY」のカッコよさ
⑧ そして圧巻のギタープレイが聴かれる「PTOLEMY」
⑨ ラストは疾走する「BLACK HEARTED WOMAN」
正に『ハードロック史上に残る傑作アルバム』と言っても
大げさではない作品、なのです。
その後もTHIN LIZZY再結成など精力的に活動
若い頃は「生意気な若僧」と言われた彼も落ち着いたのかな?
50を過ぎた今でも現役。
僕の中では
デイブ・メニケッティ
ゲイリー・ムーア
ジョン・サイクス
この3人は今でも最も好きな3大ギタリストなのです。
とは言いつつ
タイガース・オブ・パンタン(ジョンの最初のバンド)は
そんなに聴かないですねえ、今でも(笑)
NWOBHMを知るファンには懐かしいバンド名です。
ドラえもんの『もしもボックス』があれば
ランディ・ローズ亡き後のオジーに加入してもらうんですけど。
↑すぐ脱退しそうだ(笑)