当時僕は下関あたりの公立大学(プロフ参照)の音楽サークルに所属してました。
秋の学園祭ライブでは
『新入部員は有無を言わせずライブの警備員を無償でする事』
に、なっていて
当然、僕もその中の一人でした。
ぞんなわけで、今年参加するアーティストを聞いてみると、
「KATZEやって言うてたよ、下関に凱旋らしいね」
バンド名は聞いた事があったけど、曲は知らなかったので
警備とは言え、せっかく無料(タダ)でライブが観れるのだから
曲を覚えとこうと思い、帰りにCDレンタルして軽い気持ちで聴いてみたのです。
確か同時期に「ナーヴ・カッツェ」なんてバンドもいたので
(曲を聴いた事はない)
間違えないようにレンタルせなあかんな、って思ってのを覚えてます。
とは言え、学園祭前で忙しかったので、ろくに聴きもせずに
返却日に録音しながら、と思って聴いた瞬間・・・
全身から電流が流れたかのような衝撃。
正に「こんな声で歌いたい」と思わせるボーカル、
曲も歌詞も・・・何て言うかライフスタイルまでが想像できる、
きっと「ずっと聴きたかったタイプのバンド」だったのだと思います。
(お借りしました、ありがとうございます)
学園祭ライブ当日は、
音楽サークル出身でもないのに
「プロのドラムの音が聴きたい」と
志願して警備員をする事になった
バンド仲間のドラマー、マコト君(本名)と楽屋に挨拶に行かせて頂きました。
(マ) 「プロのドラムが使うスティックはやっぱり違う」
(光) 「スティックはどれも同じや、使うヤツが違うだけや」
(マ) 「そしたら一本もらってきてくれ」
(光) 「そこにあるん、『ちょっともらいます~』言うたらええやんんけ」
横で聞いていたドラムの高山さん、大うけ。
(光) 「ほな、もらいますんで~」
(高) 「こら~!(笑)」
(光) 「一本ずつなら・・・」
(高) 「アホ~(笑)」
もうメンバーの皆さんはこんな些細な話、覚えていらっしゃらないでしょうが
今思うと、夢のようなやりとりでした(笑)
ボーカルの敦さんは
「名字が同じヤツってさ、それだけで何か親しみみたいなの、あるよな」
そう言われてました、これまたきっと覚えてないと思いますが(笑)
これが僕のKATZEとの出会いでした。
地元の『友達』に話を聞くと
下関のバンドファンでKATZEを知らない人なんていないそうで、
「LOVE GENERATION」と言う曲は、
まだKATZEが地元でインディーズだったにも関わらず
既に他のバンドがカバーしてたのだとか。
お喋りなその友達は、メンバーの事についてもあれこれ話してくれましたが
ここでは書かない事にしよう(笑)
…と、ここで衝撃の告白(笑)ってほどでもない(笑)
この『友達』こそあの物語(「僕とあの娘」)に登場する「ヒロ」です(笑)
「BLIND」
「STAY FREE」
「Good Times Bad Times」
そして、
「LOVE IS HERE]
ラストライブの「GOD SAVE THE ROCK'N' ROLL」
VHSのライブビデオに「LOVE」という本も
今でも大事な宝物です。
音楽的な事をあれこれ語ることはしません、
聴けばわかりますから(笑)
TVにたくさん出たりしていれば
もっと知名度も人気もすごいモノのなっていたのでは?なんて
思う事もありますが
以前「TEEN」と言う曲のCMタイアップの話を断ったという逸話通り
あのままだとKATZEは「アイドルバンド的」な扱いと言う線路を敷かれ
きっと「Good Times Bad Times」のような
泥臭くもカッコいいアルバムは生まれなかったんだろうなと思います。
曲・歌詞・ファッション
そして、生き様・・・
10代の終わり頃、まだまだ何も知らなかった僕に
「ロックとの関わり方」を教えてくれたバンドです。
KATZE解散後も
HEAVEN
LAV
そして今も・・・「REAL FISH」「愚息」
新旧、織り交ぜて聴いてます。
90年代初期には音楽業界内でも
「KATZEはいい!」と言ってるミュージシャンの方が結構いたみたいで
「かまいたち」のドラマーだったKEN-Chanも
「KATZEはいいね、最近よく聴いてる」と当時のインタビューで言っていました。
等身大、ありのまま、カッコ悪くてもいい
少し背伸びしようとしていた僕に
「本当の意味でのロックのカッコよさ」を教えてくれた、そんなバンドのような気がします。
KATZEについてはこれからもまた、あれこれ語りたいですね。
僕の中では今でもとってもとっても大きな存在であり、憧れであり、目標です。
(お借りしました、ありがとうございます)
もう15年も前の話ですが、
恥ずかしながら自分の結婚式で
「SMALL ISLAND」
昔のバンド仲間と歌ってしまったよ(笑)
そして、今・・・
(お借りしました、ありがとうございます)
敦さん、今も最高にカッコいいです、いつ聴いても泣きます(涙)
道につまづいたり、迷ったりして立ち止った時には必ず聴くようにしています。
好きな音楽をいつまでも続ける、ってこういう事なんだと
体現してくれる正に「男」なんです。
あの4人が今もあの頃みたいに歌っていたなら・・・
ただ「ちょっと歌が上手いだけ」で「切ないメロディを美しいハーモニーで歌い上げる」
なんて高評価され、もてはやされ、
失恋をテーマにしたちょっと切ない曲だと「新ディーバ登場!」なんて
歯の浮くようなセリフを並べているくせに
人気がなくなり、要らなくなったら紙コップのようにゴミ箱行き・・・
今の生ぬるいくせにク○みたいな今の音楽業界に
「笑わせんじゃねえよ!」って喝を入れてたはずです。
(すみません、たまには毒、吐かせてください(笑))
だから僕は胸を張って、今でもこう言えます。
KATZE SAVE THE ROCK'N'ROLL

ところで、KATZEと陰陽座のありそうでなさそうな意外な共通点、
・・・ととのいました(古っ!)
どちらも「猫」繋がりでしょう。
お後がよろしいようで(笑)