愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ

Fools say they learn from experience; I prefer to learn from the experience of others.

 

オットー・フォン・ビスマルク Otto Eduard Leopold von Bismarck

 

 

ほんと。そのとおりだよね。

 

この言葉を否定する者は少ないと思うが、実戦できている者も少ない。。。

「オレの経験からすると。。。」などと語るヤツが多い。

 

でも、体を使うものは先人の教えでは足りない。

むしろ経験を積むことで体得する。

そう。。。体得すべきものは、知識を得るだけではどうにもならず経験を積む他ない。

 

体得すべきものとして、スポーツとか、将棋などのゲームなどがある。

 

体得するもの以外、つまり、教養は先人に学ぶべきだということだ。

 

そんな先人だって、その教養は自分の経験から得たものだろ!

どの口が「愚者は経験に学ぶ」と言うのか!

 

インターネット上に溢れる情報は知識ではある。

中には教養として参考にすべき優れたものがある。

インターネットにあるもの全てが体得するもの以外だから、学ぶべきことだ。

 

じゃあ。

 

インターネットを利用するものは賢者なのか?

 

スポーツ選手や棋士は愚者なのか?

 

結局、「『人は歴史に学ばない』という歴史を学ぶ」ことになるだけだな。

 

 

 

 

さて、

ここまでの文章を読んで、

「こいつは捻くれ者かバカだな」

「こんな捉え方する者もいるのか」

の、どちらに近い思いになっただろうか。

 

これがこの言葉が教えてくれる意味だ。

 

ある文章を読んで、

・自分の培った知識や経験に反するものは受け入れない

・自分の培った知識や経験とは違う考え方を受け止める

の、どちらが愚者か賢者かは自明だ。

 

ここまで読んでくれた読者はきっと賢者か愚者のどちらかだろう。

大多数のどちらでもない一般人は最初の3行で「こいつも有名な言葉を説明するだけだろ」とサッサとページを離れていることだろう。

 

もし、ブログを広めたいなら、賢者や愚者に響く内容ではなく、難しさを排除して一般人が読み進めたくなる最初の3行が肝心だ。

 

 

 

コンピュータのハードウェアやソフトウェアの製作には多くの人員が関わる。

多くの人員には、少ない賢者と愚者がいて、大多数の一般者がいる。#なぜか社会と同じくらいの割合の構成になる

 

※ここでは「一般者」と「一般人」を使い分ける

 

良いものを作るためには使い込むほど優れている内容である必要がある。

そのため重要な骨格は賢者に任せることで、使い込むほど優れた機能を充実させることができる。

でも、賢者に全体まで任せると、最初の3行、つまり、取っ掛かりから充実させてしまうため、一般人には難し過ぎて響かず、ちょっと使って止めてしまい使い込んでくれない。

良いものが売れない典型になってしまう。

 

#人員の少ないスタートアップなどは賢者だけで構成される場合が多いので良いものだけど売れないんだよね。

#でもそれでよい。新機軸や新機能なものは初期段階で一般人に受け入れてもらう必要なんてない。

 

そこで、骨格に肉付けする部分を一般者に任せることで、一般人に響く使いやすいインタフェースになり、使い込んでもらえ、隠れた優れた機能まで感じてもらうことができる。

しかも一般者は有能でありながら命令に従順である者が多く、指示した工程を練り、よりよいものに仕上げてくれる。

こう言っては失礼だが優れたワーカーだ。

 

これが売れる製品にする方法の一つだ。

 

だが、まだ足りない。

 

コンピュータには過不足な機能やバグが付き物だ。

できあがったプロトタイプを愚者に使わせることで、細かい不具合や不足していることを見つけ、さらにはお節介となる余分な機能に文句を言ってくれる。

それらを製品に反映してブラッシュアップを続けることで完成度が高まって行く。

愚者は製品や他人のアラを炙り出すのが得意だ。

 

こうしてすべての人員を無駄なく使い切ることが売れる良い製品にする方法だ。

 

もし自分が愚者だと感じているなら、使える愚者になること、愚者を使える人に仕えることをお勧めする。

 

製作にもすべての構成人員が必要であるように、社会もすべての構成人員がいないと成り立たない。

賢者だとか愚者だとかなんて分類はどうでもよくて、誰もが役立つ場所がある。

 

社会に仇する者以外は生きる場所がある。

 

 

 

若者1: 「最近の天気予報はよく当たるねぇ!」

 

若者2: 「今の天気予報は過去データを使ってスーパーコンピュータで随時にシミュレーションしているらしい。」

 

若者1: 「スーパーコンピュータって過去の知識を学び予測する、正に賢者なんだ。」

 

若者2: 「AIも使ってより正確できめ細かい予報ができるよう研究しているんだって。」

 

若者1: 「すごいなぁ!? ちなみに今日の予報は晴れだって。」

 

おじさん: 「うんにゃ。この風と雲じゃ、この後雨が降る。」

 

若者2: 「おじさんは経験豊富そうだけど、経験に頼っているようではスーパーコンピュータには勝てないよ。」

 

若者1: 「これからはデータを活用して学習データから予測する時代さ。」

 

おじさん: 「それじゃと、今までにない新しいことが生まれないじゃろ。」

 

若者1、2: 「うーん。。。そうだけど。。。」

 

おじさん: 「新しいことは経験から閃く感性豊かな賢者が作ってきたんじゃろ。歴史が証明しとる。」

 

おじさん: 「賢者は経験にも歴史にも学ぶ。」

 

若者1、2: 「えー!! この言葉と合ってないよー!!」