ロックアップ機構とはオートマチックトランスミッションでトルクコンバータの伝達効率を補う機構だ。

トルクコンバータのことを知らないとロックアップの存在意義が理解できないので合わせて調べるとよい。

 

Motor-Fanのフォレスターとリニアトロニックとの特集があり理解が進むかもしれない。

 

 

 

フォレスターのロックアップについてはカタログの「主要燃費向上対策」の一つとして掲載がある。

 

トルクコンバータはエンジンとタイヤを液体でつないでいて伝達効率が悪い。

ロックアップはそれを直結させて伝達効率を高めることで、燃費を高めている。

まあ、ロックアップはマニュアルトランスミッションのクラッチをつないだ状態だと思えばよい。

 

と言うことは、車が停止するとエンジンまで停止させてしまうので、クラッチを切るのと同じようにロックアップを解除する必要がある。

 

あまりに早く解除すると燃費改善にならないのでできるだけつないでおきたいが、あまりに解除しないでいると停止や変速でギクシャクして挙動が安定しない。

ロックアップを緻密に丁寧に制御することが技術者の腕の見せ所だ。

 

フォレスターはロックアップしたかどうかが分かる程度に制御がうまくない。

気を付けないと気にならない程度には制御できてはいるので自分が気にし過ぎているだけとも言える。

ロックアップする際に半クラッチのように滑らせている時間があるように感じているが、実際にはわからない。

リニアトロニック(スバルのCVT)があまりにもスムーズでよくできているので、ちょっとしたことが気になる。

 

中間加速する時がもっとも制御が悪く、アクセルオフからオンにすると、エンジンは回転を高めてCVTが変速比を変えるから、一旦ロックアップを解除する必要があり、ほんの一瞬だけ加速する力を感じてから、すぐにもトルクコンバータの力が伝わらない時間が現れ、続いてトルクコンバータの増幅効果が現れることによって強い加速が生まれる。

力が伝わらない時間があるため、つい、より深くアクセルを踏み増したくなる。

すると続いて現れる増幅効果でドッカンと来るので、またアクセル戻すことになりギクシャクしてしまう。。。

 

有段のオートマチックだと変速ショックがそれなりにあるのでロックアップのことを感じないだけだろう。

何にでも良し悪しがあるように、CVTの良さが仇になることもあるさ。

#フォレスターのアクセルはバイワイヤなんだから、アクセルオンを一瞬無視して、ロックアップを解除してからエンジンとCVTの制御を始めても構わないだろうに。。。

 

FB25(エンジン形式)だと低回転でもトルクがあるのでより感じるのかな。

CB18だと過給がなくトルクも小さいので感じようもないかもしれないな。#たくさん乗ったわけではないので分からない

 

CVTのように変速比を無断調整できるなら、ロックアップしたままエンジン出力とタイヤの回転の効率の良いところで制御すればよい。

 

実際にも、スバルのリニアトロニックはロックアップしたまま加速できるよう制御しているようだ。

なので、ゼロ加速(速度ゼロからの発進)か、緩い加速なら先に書いたようなギクシャク感はない。

スムーズに、シームレスに速度が伸びていく。

#情報として確認できたのはWikipediaだけで、自分の感覚から判断している。

 

エンジンブレーキを使う下り坂でもロックアップされているようだ。

パドルシフトなどで下段ギアを入れると、一旦エンジン回転が大きく上がる。

これは、ロックアップを解除し、トルクコンバータだけのつながりになると、CVTがタイヤよりエンジンが多く回る変速比になっているため、ここでも増幅効果があってエンジン回転が上がってしまうのだろう。

その後、速度が落ち着くとエンジン回転が下がり、速度とエンジン回転が同期するので、ロックアップされたことが確認できる。

 

アイサイトで指定速度で走らせていると、加速・減速でもロックアップしたまま制御することが多い。

急な制御となるとそのようなことはないが、基本、アイサイトは緩やかな制御をすることが要因だろう。

 

ロックアップしたまま制御できるのは、リニアトロニックがCVTである大きな強みとも言える。

 

スバルの技術者がどのような考えで制御しているのか、是非とも、聞いてみたい。

そんな風に思えるほど、リニアトロニックの制御は素晴らしい。