とある日の決意。 | 光永亮太オフィシャルブログ「雨のち晴れ」Powered by Ameba

とある日の決意。

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最近歌うことが、音楽を作ることが、
本当に本当に楽しくってしょうがない。

歌っている時のお客さんの笑顔、そして涙。

自分の歌が届いていると実感できる瞬間が、
何よりの幸せのように感じる。


そして「自分らしさ」とは何かと自問自答し続けてきて、
ようやくその答えに着地できそうな気がしている。

と同時に、自分の理想に近づく為の方法論に
どこか物足りなさを感じているのも事実だ。

制作をしていると、心の奥を掘り下げる中で、
自分と向き合う時間が長くなる。

そして色々なことをこれでもか!というくらい
自分に問いかけ、そして考える。


そして、孤独と戦う為の、良い作品を作ろうとするための
モチベーションを模索する。

リスナーに何を届けて、何を伝えて、何を残したいか。
何を願って、何を叶えたいのか。
自分自身のアイデンティティが一番のエネルギーの元なのは
大前提だけど、+αの部分で必要なエネルギーの源。



キャリアを積めば積むほど、その経験を活かそうと考えるのが
ごくごく普通の考えだと思っていたけど、
最近読み始めた本で、新たな価値観に出逢った。

そしてそれは今までと真逆の考え方だった。

それは本の冒頭の部分に綴られていた。

「人生は積み重ねだと誰もが思っているようだ。
 ぼくは逆に、積み減らすべきだと思う。
 財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど、
 かえって人間は自在さを失ってしまう。
 過去の蓄積にこだわると、いつの間にか
 堆積物に埋もれて身動きが取れなくなる。
 人生に挑み、本当に生きるには、瞬間瞬間に
 生まれ変わって運命を開くのだ。
 それには心身ともに無一物、無条件でなければ
 ならない。
 捨てれば捨てるほど、いのちは分厚く、
 純粋にふくらんでくる。
 今までの自分なんか、蹴トバシてやる。
 そのつもりで、ちょうどいい。」

~上記、岡本太郎筆 『自分の中に毒を持て』
         (青春出版社)から引用~



とにかく衝撃的だった。

上記の言葉を借りるならば、確かに自分自身で
「光永亮太」という枠を勝手に作り上げ、
そこに縛られていた部分はあるかもしれない。

もちろん、過去の経験を活かすことはとても大事で
なおかつ必要だ、と思う。



しかしながら、既存の自分を一度ぶち壊してみる。
とても勇気がいることだけれど、
モノづくりをする人間にとって、
こういった試みは非常に大事だと痛感した。

それが新たな自分の発見、ひいてはミュージシャンとして、
表現者としてステップアップをはかっていくのならば、
避けて通れないもののように感じた。

この本の中には、様々なメッセージ、ヒントが散りばめられており、
自分の心の中が静かに変わっていくような気がした。

もちろん、僕の中には既存の価値観があり、
今の時点でそこまで達観できていない部分もあるので、
現時点では、本の中のすべてに於いて同調できる思想
ばかりではないけれど、今後の音楽に対する姿勢の面で、
言葉のひとつひとつが心の深い場所に心地良く落ちていった。


いま一度自分をいい意味でぶち壊していく時期が来たような気がする。


何事も淡々と物事を進めていくのと、意識を持って進んでいくのでは
明らかに結果は変わってくると信じている。


想いの強さは未来を変えるはずだ。


自分の運命は自分の手で創り上げる。


そう決意したクリスマスイヴ。


その想いを携えて、また歩き始めよう。