土曜日の朝、10時に家の電話が鳴った。
おそるおそる、ひろみが出ると潤一の大学の田中教授だった。
潤一の単位のことで会いたいと言う。
今日は準夜勤なので、昼の二時頃会いにいくのは可能だ。
単位くれないのかしら?ばれたの?
とにかく行かなくちゃ。
姫は潤一の腰くらいの身長になった。
いつものようにたくさん食べるのだからと潤一もたくさんゴハンを用意していた。
姫の食べっぷりをみて、沼田ゆり子はかえって食欲がなくなった。
姫が食べすぎて、お腹が出ているのを、注意すべきだろうかとためらっていたが、食べたおして、幸せそうな姫を見たら、何も言えなかった。
だぼっとしている服を着ているし、潤一にわからなければよいだろうとゆり子は思った。
藤井がケーキをもってやって来た。
ゆり子の誕生祝いをしようというのだ。20という数字を吹き消して、さあ食べようとしたとき、ギラギラした姫の目をみて、ゆり子は半分を姫にあげて、後の半分を4分割した。
ひろみもケーキを食べて出掛けた。
心配させるのも嫌なので、理由は言わずに出掛けた。

さて、教授の所に行くと
「武藤くん?」
「そうだよ。僕だよ小森さん」
「サークルで一緒だった武藤くんか。なつかしいわね。あれ?でも田中って」
「母親が再婚してね。大学の途中で田中になったけど君は知らないよね」
「私が4年の時武藤くんは一年だったものね」
「小森さんは名字変わらないね」
「うん、シングルマザーなのよ」
「そうなんだ」
「若いのに教授ってすごいわね」
「僕の師が亡くなってしまって、教授の席が空いたってのもあるんだ。
母が再婚して、弟ができたんだけどね。昔いじめられてたから、いじめっこを蹴散らしてやったらずっと慕ってくれてるんだ。今は弁護士やってるから何かあったら頼むといいよ。田中誠一って言うんだ」
「あら!偶然ね。今お願いしている人がそうよ」
「じゃあプッシュしとくよ」
「ありがとう、あ、お花くれたの武藤くん?田中姓だったからわからなかったわ」
「あ、そうか、武藤で書くべきだったね」
「ところでうちの息子の単位なんだけど」
「あ、ごめん。ビックリさせたくて」
「あははは、おどかさないでよ。ほんとにビックリしたのよ」
「すみません。たまにはお茶でもしませんか?サークル一緒だったから」
「そうね。たまにはいいかも。じゃ、今日は準夜勤だし、またね」
「じゃ、また」
ひろみは他の人物からのお花かと思って嬉しかったので、実はがっかりしていた。

姫と潤一と藤井とゆり子は仲良くしていた。
藤井が小森家に通い、みんなでゴハンを食べたり、姫一人の食べっぷりを見たりゲームをしたり。
バイト先は危険だからやめたほうが良いとひろみが謝ってやめさせてもらった。沼田ゆり子のお母さんを知っている店長は仕方ないとわかってくれた。急に辞めたので、藤井が少しヘルプに入って感謝された。
沼田ゆり子のお母さんは何度か行って騒いだが、お金をせびることもできないのであきらめたようだ。
大学は身分証にチップが入っていてそれがないと入れないので、元々近づけない。
姫は毎日大きくなり、普通の身長になった。潤一といいカップルに見える。
水曜日のことだ。
姫にでかけようとひろみが言っていたのだが、姫がお腹がいたいと、脂汗と震えが止まらない。
救急車を呼んだ。
流石に食べすぎたのか?




読んで下さってありがとうございました❤ウインクウインクウインク

7/24の18:39に書きました❤
今日すこし直してアップします。

今日7/27(月曜日)にさっさとアップするはずだったのに、左お尻と両方の太ももが痛くて眠ってばかりいました。土曜日のボーリングがいまだに響いています😅
やっちまったなあ。