そんな私だったから、ある意味堂々と信念を貫く彼女が羨ましかった

いや羨ましいとは少し違うかな…立派だなと思っていた

中学を卒業し私は高校の通信課程に進み、彼女は信者仲間の紹介でダ○キンに就職した

卒業後もしばらくは集会などで顔を合わせていたのだけど、あるときからぱったりと現れなくなり不思議に思っていたら

彼女は職場で出会った『世の人』、つまり信者ではない男性と付き合い始め宗教をやめたのだという噂が回ってきた

誰もが「まさか、あの真面目で信仰心の篤い彼女が…」と驚いていたけど、私は特に驚きはしなかった

「愛する神の言葉を皆に伝えたい」と学年文集に堂々と聖句を載せるような彼女だから、さもありなんと思った

真っ直ぐすぎる彼女の愛の対象が神からその男性に変わっただけなんだろうと思った

あの文集のときのように「周囲から何を言われても気にしない」と

親も宗教もぶっちぎって愛に走る彼女が想像できた

ただご両親の憔悴ぶりは気の毒なくらいで、その一件から二世の親たちは年頃の子供たちの恋愛に一層厳しく目を光らすようになり

中には親の指示でスパイのような真似をする子も出てきた

それが後に私と元彼の交際発覚に繋がったのは皮肉なものだなと思う(^_^;)

あ、話が高校までいっちゃった

そんな小中学校時代だった……終わり

あの時代の私の悲しみや怒りが、こうして書くことによって成仏してくれますように