ホテルに向かう途中、私が幼少期過ごした町を通り過ぎた

今住んでる県とのちょうど県境にあたる山と田んぼばかりの町だったけど、今は再開発が進んで駅前なんかもすっかり様変わりしたらしい

どんどん変わって行けばいい

あの頃の跡形もないくらいに、と思う

以前Googleストリートビューで見たときには昔暮らしていた家は既になく、別のこざっぱりした新しい家が建っていた

子供用らしき自転車が置いてある時点で分かってたけど、一応確認してみたら表札は父の苗字ではなかった

もう完全に私の帰る場所はないのだなと思った

なんとなく、せめてこの家に住む見知らぬ子供が幸せに暮らしていますようにと思った


町に差し掛かったときR君が「ここ○○町じゃん」と言うので、そうだねと流したら

ためらいがちに「寄って行かんでいいん?」と聞かれた

行って何になるんだろう

ここにはもう何もないのに、、と思った

本当に私にはなんにもないんだよR君(^_^;)

懐かしむような過去もなければ、未来に思い出を分かち合う人も

R君といる今だけぎりぎり輪郭を保ってるおばけみたいなものなんだよ

素敵な旅行ありがとう

この日のことも一生忘れない