あの日お昼にはケーキが美味しくて評判のホテルのバイキングに連れて行ってくれた

俺ケーキ食えんしごめんなって言ってて、どうして謝るの?って聞いたら

バイキングのショートケーキよりホールケーキのほうが誕生日ケーキらしいから、と言いたかったようで「ほら、丸いほうがそれっぽいべ、蝋燭チョンチョンって立てて」と言ってて、たまにあるんだけどあの人の顔と言い方のギャップが面白くて可愛らしくて笑ってしまった

そんなケーキなんてどんなでも良くて、私はこうしてお祝いしてくれるだけで嬉しいし幸せだなぁと思った


16時には予約してたタ○ゥースタジオに二人で行った

下絵を肌に仮留めして、次に肌に転写して、その下書きの上から彫っていくという流れだったんだけど

R君が絵の角度や位置を神経質なくらい細かくこだわって確認してた

彫る場所が鎖骨の下~胸の上のほう~肩にかけてだから

当然上は脱がなくちゃいけなくて、まあタオルは掛けてあるけど恥ずかしいし

怖いのもあって、がちがちに力が入っちゃって、 何回も力を抜くように言われた(^-^;

痛いか心配だったけど案外痛くはなかった

爪楊枝でガリガリされてる程度だった

けど息するたび肺が膨らんでブレるんじゃないかとか

あと彫り師さんが時々話しかけてくれるんだけど、しゃべったら体が揺れて彫りづらいんじゃないかとか、 もういろんなことが気になってどうしようもなくて…早く終わって~と思ってた(^-^;

完成したの見たときは凄いと思った

線だけの下絵でも十分綺麗だったのに、黒の濃淡で色付けされたらもう、本当にそのモチーフが息づいてるようなリアルさで…

メインのモチーフはくっきり鮮やかに、アクセントのお花は淡く繊細に描かれてて

彫り師さんの技術はもちろん素晴らしいんだけど、あえて黒一色の濃淡でって言ったR君は正しかったなと思った

本当に最高に素敵なプレゼントで…

R君もめっちゃいい、完璧、と喜んでた

彫った箇所に保護フィルムを貼って終了で、5日~1週間ほど貼りっぱなしにしたあとは、市販のオロナインか、もしくはボラギノール(痔の薬)を塗ってケアしてくださいと言われた

なぜボラギノールなんだろう?(^-^;

その後夜まで一緒に過ごして

次の日私は朝イチ、R君も昼からだからバイバイしよっかってホテル出た

数時間後にまた会うのになんだか名残惜しくて、普段は遠慮して絶対やらないんだけど思い切って自分から抱きついてしまった

向こうもびっくりして「おお、ハグね、ハグ、 オッケー」とちょっと焦ってて面白かった