通信制高校を卒業してからいろんなアルバイトをしてきた。

宗教活動優先だから就職はしてはダメだと言われた。(あの宗教はそういう人が多い…)

アルバイト先は母が勝手に決め、母と一緒のところで働く決まりだった。

シフトも一緒。

通信高校時代に内緒で彼氏を作った私が信用できないとの事で、24時間監視下に置きたかったらしい。

いくつかのアルバイト先で母はトラブルを起こして居辛くなったり退職せざるをえなくなったりして、私まで辞めさせられて転々とした。


最初に勤めたのはお弁当の工場だった。

週5日5:00~14:00の8時間勤務。

レーン作業だったのでスピードも体力も求められるしキツかった。

朝早いのに、仕事の後は宗教活動。

19時から集会がある曜日の帰りは21時を超えた。

母は家に帰ると毎日愚痴って、やれ肩が痛い、腰が痛いと言っては私にマッサージさせた。

私はその後家事もしなくてはならず、本当にハードだった。

ここは3年くらい働いてその頃には体もだいぶ慣れてきてたけど、派遣だったので契約期間満了で辞めざるをえなかった。


次に勤めたのが電子部品の工場で、派遣会社から紹介された職場だった。

確か週5日8:30~16:00の6.5時間勤務で、前の職場に比べると朝遅く、終わるのも遅い分宗教活動の時間が削られるので、内心「やった!」と思った。

ただ、最寄り駅から派遣先までの送迎バスを利用する場合、帰りは17:20まで待たなきゃならず、母が時間がもったいないからと言って自転車で通うことになった。

片道45分。雨の日は徒歩で1時間以上かかった。

その職場は外国人女性や主婦さんなどが大半。

割と主張の強い人ばかりで、作業の手が遅いと嫌みを言ったり聞こえるように悪口を言う人もいた。

そんなの無視すればいいものを、母は売られた喧嘩は全部買うタイプなので、結局毎日誰かしらと言い争いになっていた。

最後らへんはほとんどの人を敵に回してしまい、私まで肩身が狭かった。

ある日見かねた社員さんに、母と、母とトラブルになっていた数人が呼び出された。

母は「自分は悪くない!」と泣いて怒って、その場でもう辞めます!!と啖呵を切った。

その日はもう荒れに荒れて大変だった。自分に加勢しなかったお前も悪い、と私にまで火の粉が飛んだ。

翌朝、出勤しようとする私に母は、私はもう行かないからあんたももう行くなと言った。

逆らうと余計に荒れ狂うのが分かってたので、私もそのまま行かなかった。

当然派遣会社から何度も何度も電話はかかってくるし、母は無視しろ着信拒否しろと言うし、どうしたらいいか分からず本当に困った。

後日書類が郵送されてきて、退職手続きをした。

本当に申し訳ない気持ちでいたたまれなかった。