私の愛は、かつての習慣だ。
その名残だ。
愛は、私から切り離された。
その行為は、去勢された雄犬が、
かつての習慣で、
雌犬の上に跨るようなもの。
それは、愛に基づくものではない。
私はうつろな人間。
私は空っぽ。
私に唯一、救いがあるとすれば、
そのころの私と、
いまの私とが、
相対化されているということだ。
私が、それを知っているということ。
私に、その記憶があるということ。
それがデフォルトにはなっていないということ。
そこにはまだ、一縷の希望がある。
まだ、一筋の光が射している。