19日の日経平均は反落。日銀のETF売却がネガティブサプライズに。 | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

19日の日経平均は反落。日銀のETF売却がネガティブサプライズに。

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19日の日経平均株価は前日比257円62銭安の4万5045円81銭と反落。

出来高は30億3750万株、売買代金は8兆7515億円。


前場は上昇スタート。半導体関連株の上昇などが牽引。しかし、日銀の金融政策決定会合では市場の予想通り政策金利据え置き。関税政策のリスクの顕在化への不透明感や消費財、物価高の点検が必要とのことでしたが、政策金利の維持に2人が反対したことや、保有する上場投資信託(ETF)と不動産投資信託(REIT)を市場で売却すると決定(サプライズは)されたことで、後場の日経平均株価は大幅に下落する場面も。

植田日銀総裁の講演では(15時30分からなので引け後)ETF売却方針については、24年3月に新規買い入れを停止。現在の価格水準をもとに決定したわけではない。



ETFの処分開始、売却に要する期間は現行と同じペース(年間約3300億)だと100年以上かかる。市場に対する影響には配慮するとの内容。

※ 簿価ベースで単純計算すると現在の保有残高の簿価約37兆円を完全に解消するまでに約112年かかる計算です。ロイターではペースが変わる可能性がある懸念もと言うような報道がされてました。

質問で「全額売却は決まっているのか、着手したということなのか」というものに対して、ETFは淡々と100年以上かけて売っていくつもり、とのこと。(慎重姿勢?)

現在のボードメンバーの任期を超えた施策となることに対しては、引き継ぎを責任を持ってやっていくとの旨の返答がありました。

ETF売却についての市場とのコミュニケーションの考え方は?→事柄の性格上事前にガイダンスしにくいことであるとのお答え。

株価の水準には関係ないとしているものの、リスクプレミアムが非常に高まった時にETFの購入が寄与したとの認識を示されました。今はそうする必要がなくなったとの判断とのこと。

「何世代もかけて後始末をしなければいけない政策は許されるのか」という朝日新聞社からの質問には「許されたかということは私に判断できることではない、判断としてはこれから出てくる副作用も含めてこれからで評価するしかない」との答えでした。

日銀が保有するETFは2025年3月末時点で簿価37兆円、時価70兆円と巨額となっています。


経済の見通しについては7月の展望レポートから修正する必要はないとのこと。

https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/highlight/ten202507.htm


https://www.boj.or.jp/mopo/outlook/gor2507a.pdf


10月のレポートにも注目です。

「7月レポートでは経済は下振れリスクがそこそこ高いとの認識で依然としている」との認識とのこと。


関税の影響も考えられ、物価上振れリスクから中立金利に近づける、というのに反対意見が出ているとの話も。

今朝発表のCPIについては概ね見込み通りとのこと。

↓8月全国CPI(生鮮食料品・エネルギー除く)(前年比) +3.3%、予想 +3.3%

8月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品除く総合)(前年比)〔予想 +2.7%〕 (前回発表値 +3.1%)

8月全国消費者物価指数(CPI、生鮮食料品・エネルギー除く)(前年比)〔予想 +3.3%〕 (前回発表値 +3.4%)


米利下げに関わらず円安であることについては短期的な動向についてはコメントを差し控えるとのことでした。

また今日は総裁選出馬を正式表明した高市氏の会見もありました。

「日本列島を、強く豊かに」とのことで、

出馬会見では織り込まれているように責任ある積極財政へと移行するとの話のほか、年収の壁の引き上げ(給付付き税額控除の制度設計)、ガソリン・軽油 暫定税率廃止、 「対日外国投資委員会」創設、スパイ防止法の制定に着手する、「外国人問題の司令塔」設置などのコメントも。

連立については自公連立が基本中の基本としつつ、基本政策が合致する野党とできれば連立政権を組む、そこまでやっていきたいとのコメントも。



福岡に到着して高市氏の講演(長かったですね)を聞きながら移動して、ホテルで植田総裁の講演を聞きながらパソコンとスマホで作業しています。

明日のセミナーでは時事をしっかり盛り込もうと思いますがスライドの枚数がすごくて…作り切ってからどこを削るか悩もうと思います💦