週足チャートで振り返り【8月11日週の相場まとめ】
Ciao
先週の相場を振り返りましょう。先週の例市場で主要3指数は揃って上昇しました。
トランプ米大統領が対中関税の一部を再び90日間延期するための大統領令に署名、11月上旬まで現在の累計30%の追加関税率を維持する見通しで関税を巡る不透明感が後退。
9月利下げ(米国の早期利下げ)期待と、年内大幅に利下げするのではとの期待感が高まっていることが相場を支えています。
12日発表の米7月消費者物価指数(CPI)は、総合が前月比0.2%と市場予想と一致し、6月の0.3%からは鈍化、前年同月比では予想2.8% に対して結果は2.7%と予想を下振れ。(前回2.7%)。
一方、食品・エネルギーを除くコアは前月比0.3%と市場予想と同等で、前年同月比は予想3.0%に対して結果は3.1% (前回2.9%)。
過度なインフレ懸念が後退、ベッセント米財務長官が「9月の0.5%の利下げを皮切りに、そこから一連の利下げを実施できるだろう」とブルームバーグのインタビューのべたほか、政策金利は1.5〜1.75%低い水準にあるべきと述べるなど、要人発言も利下げ期待につながりました。
14日発表の7月の米卸売物価指数(PPI)が前月比0.9%と市場予想を上回る上昇でインフレ懸念が改めて意識されたものの9月の利下げ観測が相場を支え、終値では主要3指数はほぼ横ばい。
PPIが強いのにCPIは上がっていないということは企業が関税コストを負担している(消費者には転嫁できていない)という見方もあるようです。
15日発表の7月の米小売売上高は前月比0.5%増と市場予想と同値。
8月のニューヨーク連銀製造業景況指数はプラス11.9に上昇し市場予想を大幅に上回り、9カ月ぶりの高水準となりました。
一方で8月ミシガン大消費者態度指数(速報値)は58.6と市場予想に反して4カ月ぶりに低下。1年先の期待インフレ率は4.9%と、7月の4.5%から上昇、5年先も前月の3.4%から3.9%に上昇と予想インフレ率が上昇したことでインフレ懸念が重しに。
ただ経済指標ではニューヨーク連銀製造業景況指数は強く、8月ミシガン大消費者態度指数(速報値)は弱いと結果がまちまちだったことで影響は限定的だったようです。
15日のトランプ米大統領とロシアのプーチン大統領との会談後の共同記者会見では、両首脳は、記者会見で会談を前向きに評価しましたが、焦点となったウクライナでの停戦の進展についてはトランプ氏は合意には至らなかったと述べています。
先週の日経平均は週足で1557円83銭の上昇。
12日に日経平均株価は昨年7月に付けた史上最高値を1年1ヶ月ぶりに更新、13日の終値は4万3274円67銭と初めて43,000円の大台に乗せました。
週末15日の日経平均株価は、前日比729円05銭高の4万3378円31銭と反発し、史上最高値を更新。TOPIXも49.73ポイント高の3107.68ポイントと反発し、史上最高値を更新しています。
2025年4~6月期の実質GDPの成長率は、0.3%(年率1.0%)と5四半期連続でプラスとなりました。設備投資の上振れなどから市場予想を上振れ。名目GDPの成長率は、1.3%(年率5.1%)でした。堅調なGDPの結果を受けて日銀の利上げ観測などでメガバンクなどが上昇。海外投資家と見られる大型株への買いもみられ、先週の日経平均は高値を追うことでショートカバーの手仕舞いからさらに高値追いの展開となったようです。
ドル円チャートも載せておきます。