【5月26日週の相場まとめ】週足チャートで振り返りましょう。 | 三井智映子オフィシャルブログ「ちえこのなかみ」 powered by アメブロ

【5月26日週の相場まとめ】週足チャートで振り返りましょう。

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先週の相場を振り返りましょう。


5月は月足では米中貿易摩擦懸念後退などから米主要3指数は揃って上昇。

週足でも上昇し、ダウ平均は1.6%の上昇。







23日にトランプ米大統領がEUに対し6月1日から50%の関税をかけると表明。再びのトランプ砲で、楽観視されてきていた貿易関税リスクが再び意識されました。

またトランプ大統領はアップルに対して米国内でスマートフォンを製造しない場合25%以上の関税をかける可能性を示唆したことでアップル株が下落しました。 

しかし先週は週明けにトランプ大統領とフォンデアライエン欧州委員長と25日に電話協議し、その関税の発動を7月9日まで延期すると表明したことで貿易摩擦懸念が後退。

加えてアメリカの国際貿易裁判所が28日にトランプ政権の関税政策について、IEEPA(国際緊急経済権限法措置)を根拠として、相互関税や違法薬物対策などを名目としたカナダ・メキシコ・中国への追加関税を対象に差し止めを命じたことでさらに懸念は後退しましたが、

トランプ政権側は不服として上訴したほか、通商法301条を適用するなど別の関税手段を用いることができる、先行き不透明感が増したとの見方もあるようです。


FOMC議事要旨では貿易関税懸念を受けて2025、26年の成長見通しを下方修正したほか

利下げに慎重な姿勢が改めて示されました。

貿易摩擦懸念は米経済、景気減速につながるとの警戒感および先行き不透明感につながりますので今後も引き続き注目です。


先週注目されたエヌビディアが発表した2025年2-4月期決算では、増収増益で売上高が前年の同期比69%増の440億6200万ドルと過去最高となりましたが、7四半期続いていた過去最高益の更新はできませんでした。

中国向けのAI半導体がアメリカ政府の輸出規制対象になった影響を受けており、データセンターの売上高は予想を下回ったものの、5-7月期(第2四半期)の売上高に強気な見通しを示しています。AI需要の堅調さが示された形といえそうです。


先週の日経平均株価は週足で804円63銭の上昇。個人投資家の物色、売買が活況のようで、スタンダード指数が高値更新、グロース市場250指数も昨年3月の高値更新。







週末30日に赤澤経済再生担当大臣が4度目の日米関税交渉に臨み、日本と米国は6月中旬のG7サミット前に再び協議することで一致、次の会合で合意する可能性も示されました。

また30日にはトランプ大統領は自身のSNSで「中国は米国との合意に完全に違反した」と投稿、不満を表明、ペンシルベニア州ピッツバーグ郊外の製鉄所で輸入される鉄鋼とアルミニウムに課す追加関税を25%から50%に引き上げると表明しており、鉄鋼関税引き上げが貿易戦争をさらに激化させる可能性が懸念されています。