【5月5日週相場まとめ】週足チャートで振り返り。
Ciao
先週の相場を振り返りましょう。
先週の米市場は小幅に3週ぶり反落。週足でダウ平均は0.16%の下落。
ダウ平均、S&P500は前週末まで9連騰していましたが、先週は週初に利益確定売りが出て10日ぶりに反落。
欧州では週明け5日のドイツDAX指数は9日続伸、仏CAC40は反落。欧州主要600社の株価指数であるストックス600は10日続伸でした。
トランプ米大統領が8日に英国との貿易協定を結ぶことで合意したと発表するなど、貿易関税についての交渉進展が確認できたことが相場の支えに。
米国の英国に対する相互関税は4月2日に発表した税率同様10%、英国からの輸入自動車については低関税枠を設け、鉄鋼への追加関税は0%とする報じられています。米国は対英国では貿易黒字のためスムーズにまとまりやすかったと見られています。
また6日には、10、11日とスイスで米中閣僚級協議が開かれると伝えられたことも寄与。今回の貿易関税についての米中閣僚級の協議は初めてで、トランプ政権からポジティブな発言があったことも貿易関税懸念の後退につながったよう。トランプ米大統領がSNSで中国に対しては80%の関税が適切との旨を投稿するなど大幅に貿易関税が引き下げられる(現在は米国から中国へ145%の追加関税、中国からも米国へ125%関税)可能性が示されています。足元では米中貿易摩擦緩和に向かうとの期待感はあるものの80%は高い水準であるほか物別れの可能性もあり協議を見極めたい雰囲気が強くなっているようです。
FOMCでは市場の予想通り政策金利を4.25〜4.5%に据え置き、パウエルFRB議長の記者会見ではトランプ政権の通商政策やその影響への懸念を示したものの判断するのは時期尚早としました。利下げに対する質問が多い中で金融政策の変更を判断するにあたって急ぐ必要はないと慎重な見方を崩さず、ノーサプライズな印象でした。
FOMCを無難に通過して安心感から買われたよう。フェドウォッチでは年内にさらに2回か3回の利下げを行う見通しとなっています。
経済指標では5日発表の4月の米ISMサービス業景況感指数は前月から0.8ポイント上昇し51.6と市場予想も上振れ、節目の50を上回っています。前週末発表の米雇用統計に続き米景気の堅調さを示す結果となりました。
3月の個人消費支出(PCE)価格指数では食料品とエネルギーを除くコア指数は前年同月比2.6%上昇と鈍化しましたが4月失業率は4.2%と前月と同じ数字となりました。
ゴールデンウィークでしたので4月28日から5月9日終値で考えますと日経平均株価は1797円59銭の上昇。TOPIXは7年半ぶりの11連騰を見せました。
先月の日銀の金融政策決定会合では政策金利を現在の0.5%に据え置くことを全員一致で決定。2025年GDP成長率見通しを大幅引き下げで追加利上げ観測が後退、一方FOMCでは政策金利を4.25〜4.5%に据え置き、利下げは急がない方針であることから為替市場でドル高円安が進行したことも材料となりました。