【週足チャートで】先週の米市場を振り返りましょう。
Ciao
先週の米市場は主要3指数はそろって週足で下落。
ナスダック総合は週足で3週続落、3.45%の下落で調整局面入り。
ダウ平均も週足で1000ドル超の下げ。
トランプの関税引き上げに関する不確実性、半導体の輸出規制(特に対中輸出規制)が相場を冷え込ませているよう。
トランプ米大統領は3日にカナダとメキシコからアメリカに輸入される製品に対して25%の関税を課すと発表し、4日に発動して相場がリスクオフの流れになったものの、5日には4月2日まで米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)に適合した輸入品の関税を猶予するとしました(トランプ大統領はSNSでこの合意は4月2日まで。シェインバウム大統領への敬意を表して決めた、としている)。貿易関税が二転三転するなかえベッセント米財務長官が関税政策について賛同する姿勢を示したことで関税政策を巡る不透明感が嫌気されました。
米チャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスの調査で米企業や政府機関が2月に公表した人員削減数は17万人超と急増しているなど米景気の先行き懸念があるなかで
経済指標では2月米ISM製造業景況感指数が50.3と予想を下回りましたが、2月米ISM非製造業景況感指数は53.5と前月の52.8と市場予想を上回るまちまちの結果に。
2月のADP雇用統計で非農業部門雇用者数は前月比7万7000人増と市場予想を大幅に下ぶれ、2月の米非農業部門雇用者数は前月比15万1000人増と予想の16万人を下回ったほか失業率も4.1%と予想の4.0%より悪い結果となりました。労働市場減速懸念も相場の重しに。
ただパウエルFRB議長の7日の講演では「不確実性の高まりにもかかわらず、米経済は良好な状態が続いている」と指摘したとのことで、金融政策の変更についても急ぐ必要はないとしたことは投資家心理を和らげたようです。
そしてハイテク株が弱いですね。エヌビディアが今週も大幅下落したほかテスラの大幅下落の継続。マグニフィセントセブンの失速でナスダック指数もナスダック100指数も調整局面入りです。一方でディフェンシング株は買われています。
為替市場ではドル円はトランプ大統領に円が名指しで批判されたことが関税賦課の口実になりドル高円安方向に。一時147円台まで下落する場面もありましたが週末はかろうじて148円台に戻しました。ボラタイル…。
2日にトランプ大統領が米政府が戦略備蓄を検討する暗号資産について、ビットコインやイーサリアムが備蓄の中核となることに加えてリップルやソラナなどを入れる方向で議論していると伝えたことでビットコイン関連銘柄が活況となる場面もありましたが、ホワイトハウスで暗号資産担当を務めるデイビッド・サックス氏は「トランプ大統領は単に時価総額上位の暗号資産を例示したに過ぎず、それらを特別に推進する意図はなかった」としていると報じられています。ビットコインは週足で下落しています。
先週久しぶりに下落した金は反発、強いぞ金。
長いので日本株は分けさせてください。
続く。