そういえば人生を変えた一言は、
「うるさい!だまれ!」やった。
小学校の時、そこそこ強いサッカーチームに入ってた。
週末2日の1日2時間の練習がほんまに嫌やったし、試合で遠征とかもっと嫌やった。
ずっと辞めたいって思ってたけど辞めた後のことを考えると、いじめられるんじゃないか?
っていうことが心配で、言い出せなかった。
そんな感じで、我慢我慢で続けたサッカー。
基本、定位置はベンチ。
なので試合に出ることはなかったが、メンバーが足りず試合に出た時は地獄やった。
一回失敗しただけでボロカスに言われる。
「どこに蹴ってるねん!ボケ!」
「アホか!下手くそ!」
「サッカー、辞めろ!」
その言葉がキツくてキツくて、とにかく失敗しないように試合終了のホイッスルが鳴るのを怯えながら待つだけやった。
でもある日を境に僕の人生が変わり始める。
その日は大切な公式戦にも関わらずレギュラーがケガをして試合に出れなくなり自ずと僕に出番が回ってきた。
その日の試合は、相手チームとの実力が拮抗し緊張感のある試合に。
そんな中、僕はいつものように失敗しないように存在を消して試合終了のホイッスルが鳴るのをひたすら怯えながら待ってた。
でも不思議なもんで、
「ボール、こっちに回ってくんな!」
と、思えば思うほどボールが僕の足元にやってくる。
でも、怯えて体が強張ってる僕には足元にあるボールでさえもまともに蹴れない。
なんとか出した足に当たったボールは、明後日の方向に飛んでいく。
すると、速攻で、チームメイトからボロカスの言葉が飛んでくる。
「どこに蹴ってるねん!ボケ!」
「アホか!下手くそ!」
「サッカー、辞めろ!」
ここで、いつもなら僕は下を向いて黙るか静かに、「ごめん。」と言うかの二択しかなかった。
が、
その時は違った。
なんかこのままじゃあかん気がした。
なんで、ここまで言われて、俺は、黙ってるんやろう?俺はいつまで我慢し続けるんやろう?
その時、ふと思った。
言い返そう。
そして僕は初めて勇気を出してチームメイトに言い返した。
「うるさい!だまれ!」
僕はチームメイトからさらにボロカスに言われるのを覚悟したがチームメイトの反応は意外なものやった。
いつもは下を向いて黙るか静かに、「ごめん。」と言うだけの僕が言い返したことに驚いたのかチームメイトは少し沈黙した後に、
静かな声で、
「なんやねん、、。」
と、言うだけだった。
明らかに、この瞬間、僕の中で何かが変わった。
言葉で言い表すのはすごく難しいねんけど確かに何かが変わって、やられたらやり返すようになったし言われたら言い返すようになった。
それが道徳的に良かったかどうかは分からないけど、僕は自分の中の大切なものを守るために嫌なことがあれば闘うようになった。
その辺りからチームメイトとの関係も変わり、サッカーが楽しくなった。
それから中学校に進学した後もサッカーを続け100名を超える部員の中で15名だけのAチームに入り試合に出ても失敗を恐れずサッカーを楽しめるようになった。
今、思い返せば、あの時のあの一言、
「うるさい!だまれ!」
が、僕の人生を変えた。
驚くことに、僕の人生を変えたのは、
愛や平和といった道徳じゃなくて自分を守るために放った反道徳的な一言やった。
あの時、僕が我慢を選び続けてたら多分、今の僕はここにはいない。
愛や平和や調和といった道徳に縛られてたら、今でも顔で笑って心で泣いてたと思う。
これはあくまで僕が人生を変えたきっかけであって人に適用できるかどうか分からないし、自分が言ってることが正しいなんて思わないけど、
人が人生を変えるとき、いつだってお手本通り行かないし、頭で理解してることなんてこれっぽちも役に立たないし、
ただひたすら、必死でかっこわるくて、混沌としてて雑多。
でも、そんな中で当たって砕けろの精神で、自分の中の秘めたるものを爆発させて動くとき、人生は変わる。
なんかね、まとまりのない文章になったけど、
強引にまとめるならば、
時に、
道徳から飛び出せ!
そして、
時に、
自分の中の大切なもののために、
闘え!
なんかね、僕はそんなメッセージを届けられるアーティストでありたいしランナーでありたい。
今日もあなたの人生が絶好調に幸せでありますように☆