201
5年5月11日

ルクセンブルグの巡礼 オクターブ

 

ルクセンブルグは中世に神聖ローマ皇帝を4回も輩出したカソリックの国ですから、現代でも1年を通じて宗教行事が多いです。復活祭 イースター(今年は4月5日)から始まり、その翌日の月曜日(4月6日)は鳥笛祭 イーマイシェン、 19日は 聖体拝領 コミュニオン、復活祭後の3週目の日曜日~5週目の日曜日までの2週間(4月26日~5月10日)を オクターブ 巡礼期間です。

 

 

1オクターブとは、低いドから始まって高いドまでの8音です。

キリスト教では8と言う数に重要な意味があり、イエスが安息日である7日目の翌日、8日目に死から蘇ったスタートの数です。

 

ルクセンブルグの このオクターブは 1600年代のペストの大流行後、生き延びた人々がマリア様に感謝をするために設けられた巡礼の祭事です。 400年以上も毎年続けられて、ルクセンブルグの国の津々浦々から町のノートルダム大聖堂に毎日沢山の人々がお礼参りにきますので、1週間では足らなくて、2週間に増えたそうです。今年 聖体拝領を受けた孫のマリカは、コミニオン仲間達全員と朝7時半に家を出て サンミッシェル寺院に集まって、そこから大聖堂まで巡礼して、ミサを受けました。

 

ノートルダムとは、フランス語Notre-Dameで、私達の貴婦人という意味です。英語ではOur Ladyのことで、聖母マリアを指しています。

 

大聖堂の正面

 

 

玄関入口には、聖母マリア像が皆様をお迎えしています。

 

 

玄関の扉を越えるとすぐに、遠くの方から子供達のマリア様に捧げる美しい合唱の声が聞こえてきました。続いてルクセンブルグの自然をたたえる国歌もながれ、右側の壁に描かれているキリスト像も和やかに、皆様をお迎えしているように感じました。

 

 

大聖堂の祭壇には、歴代の大公から贈られたドレスを纏ったマリア像が飾られていました。この期間はミサを1時間で短縮して終わり、次の人達に入れ代わる時だったので、遠くの方から、写真を撮らせて頂きました。

 


 
 

 

 

10分間の交代後、巡礼の人で 席はすぐに満杯になりました。

      

     
 

 

正面から眺めたマリア様

       
  
 
      

 

横から眺めたマリア様

            

 



仏教徒の私も、後ろでオクターブのミサを受けさせて頂きました。 ミサ中は写真は厳禁ですので 以下は御想像下さい。

 

御払いのお香をふりまきながら オロリッシュ大司教様を先頭に10名の神父様が入場されました。 

 

最初に 合唱団の男性一人が、先導をとりながら全員と讃美歌を数曲歌いました。仏教徒である私でも、大聖堂一杯に響き渡る皆様の声につられて、ア~ベマリ~ア、ハレルーヤ、と自然に声が出てしまい、 マリヤ様を讃え感謝しました。何と気持ちが良かったことでしょう。

 

神父さまのお話があり、途中で、また御香が皆なに向けて振りまかれました。 中世はペストなどの伝染病が流行り、ハーブやスパイスを詰めてサシェやポマンダーを作って予防していたため、人々を救うこの御香が今も受け継がれているのでしょう。 ニュージランドの英国国教会のクリスマスイブの深夜ミサでも、同じ光景を目にしました。

 

裏玄関から私は出てきました。
  
 
     

 

裏玄関にも像が建っています。

 

そのうちの一人がイエズス会を創設したフランシスコ ザビエルです。
1500年代に日本の九州に上陸して初めてキリスト教を伝えたのがザビエルでしたから、私は、このルクセンブルグでザビエルに会ったのでビックリしました。


      

 

この裏玄関からも 先生に連れられて 地方の子供達も巡礼してきました。


 

ルクセンブルグは、小さい時から、このような宗教行事を通じて、キリスト様と仲良しになっています。。

 

 

大聖堂の地下もご案内します。



 


     

入口にキリストを抱いたマリヤ像が安置されていました。

 


 

 

 

 

 

 

奥は、ルクセンブルグ大公家の御墓が安置されています。



 

 

勿論王家の紋章であるライオンが 墓を守っておりました。



       
         


     
 
その向こうに中世時代 盲目ながらルクセンブルグを守るために戦って無くなった王様の寝像が祭られていました。



 


       


2012年のオクターブ の記事もご覧ください。     https://mitsunews.exblog.jp/18302574/

  

今日1日も良き日でありますように  マリヤ様に感謝。

 

                                松村温江