【譲り合いの精神】 第121回 | 【武士の一文(分)】

【譲り合いの精神】 第121回

『譲り合いの精神』

という言葉がある。


小学校の道徳で聞き覚えそうな言葉であり

パッと聞けば

いや~素晴らしい言葉だ

と思える。


しかしよくよく考えると

「この言葉、変じゃね?」

と思う俺がいる。



例えば本屋に行き

一冊しかない本に手を伸ばしたところ、ほぼ同時に手を伸ばしてきた人がいたとする。

お互いに目を合わせて、一度手を引っ込める。

「なんだこの野郎、俺が狙った本だぞ」

とは思わずに、

さあここは譲り合いの精神の発揮どころだ!


ではここから譲り合い劇場の始まり始まり~


「どうぞどうぞ」

『いえいえ、どうぞどうぞ』

「いやいや、どうぞどうぞ」

『まあまあ、どうぞどうぞ』

「なんのなんの、どうぞどうぞ」

『これはこれは、どうぞどうぞ』


誰か後ろから

二人にジャンピングニードロップでもぶちかましてあげた方がいい展開だ。


どちらかが

「そうですか、じゃあお言葉に甘えて」

と言うまで決着がつかないシーソーゲームである。


しかも決着がついたらついたで

勝ち負けみたいなモヤモヤ感が発生しないだろうか。


「じゃあお言葉に甘えて」と言った者勝ちみたいな感は否めないし、

退いた側は、

「くそっ、先にその言葉を言っておけば良かった・・・」

と後悔するような

飛ぶ鳥後を濁しまくる展開である。



車なんかでも

譲り合いの末にお互いに「じゃあ、甘えて」と答えをだして、

ドーン

とぶつかり事故発生なんてものもある。



譲り合いとは

譲られる事を前提としているような

偽善的な雰囲気

が、ど~しても否めない。




同時に同じ本を選んだら

「どうぞ」

立ち去る。もしくは渡す


車だったら

停車して相手を行かせる


ハッキリとした

退く意思表示

が必要じゃなかろうか。



だから正解の言葉は

譲り合いの精神ではなく

譲る精神

じゃあないか?



っつう事で

色んな場面で俺に譲れよ(笑)