ビチャ、ビチャ。。。 | MITSUのブログ

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ニューヨークの路上で鍛えられたBlues Manの日記。

今日は19時からNHKリハ。
ということで、家を18時に出発しようとしたら、世田谷区一帯豪雨。。。
なんとしてもギターだけはは濡らさぬよう死守せねばならないので、部屋でギターケースに防水スプレーをガッツリかけた。
すると、シンナーの匂いが部屋中に充満!
軽く頭がクラッ、クラッ、クラクラクラッ。。。

良い子のみんなは、換気の良い場所で防水スプレーを使いましょう♪


ここで話はちょっと変わって、めずらしく最近の僕の心変わりを。

NHKのシゴトを頂いてから一ヶ月チョット。
当初は嬉しい反面、毎週一曲作曲(しかも、毎回違ったテーマに沿った曲)という結構高いハードルを僕自身越えられるのか?と不安な心もあったのは事実。
しかし、既に6曲分を作ったのですね~。
「やれば僕もできるんだ!」という事と、「自分の中に眠っていたもの」に改めて気づかされました。
(まだ始まったばかりなので、これからもこのコーナーが続いていくように、がんばっていかなければならないんですけど、、、まあ中間報告ということで♪)

音楽(とくに演奏者)を長くやっていると、ある程度の技術、知識、経験が養われてきて、そこそこ演奏や作曲はできるようになってくるのです。(音楽のスタイルや人にもよりますけど。。。)
例えば、自分の得意分野以外の音楽でも、うまく自分の知識を使って「それ風」に演奏したり、譜面等があればそれに合わせて演奏すれば良いわけで、それはそれで問題はないのです。
(まあ、ブルースマンが完璧にクラシックギターを弾くとか、ロックミュージシャンに完璧なフラメンコギターを弾かせるとか、そういう専門的過ぎる事は多少無理がありますけど。。。)

しかし僕の場合、そういう状態が続くと、自分自身の音楽的成長がなかなか伸び悩んでしまうのです。
要は、基本的に怠け者の僕は、今持っている技術や知識でなんでもこなそうとするんですね~。
(たまにキビシイ時もありますが、ゲットー育ちの僕は、そんな時でも何とか乗り切ってきたのです。実際に、NYのハーレムでリアルな世界に触れて演奏してきたし、黒人のブルースマンの家に居候して生活するとか、普通にはありえない環境で生きてきたので、変な自信があるのでしょう。。。たぶん。。)

「自分の能力を使って仕事をする」って言うのは、一般的に当たり前って言えば当たり前なんですけど、僕の場合、徐々に今いる自分の現状(音楽技術や知識)に納得できなくなってくるのです。
しかも、30歳を超えてくるとなかなか新しい進歩に出会える事は少なく、ここで葛藤が出てくるわけですね~。
(一応、日々努力はしているんですけど、それだけでは乗り越えられない壁っちゅうか、なんというか、そんなものもあるわけです)

しかし、今回のNHKのシゴトで毎週変わるテーマで曲を作っていくと、

「一週間以内で『1曲』を作り『本番で演奏する』為に、なんとかせねばならない! しかも、全国放送だからヘタな事はできない! ヘマをした日にゃ~、あんた、恥ずかしくて表を歩けませんよ!」

というプレッシャーが、僕の頭をフル稼働させて、僕の中で眠っていた音楽的知識を呼び覚ますわけです!
これは、人に伝えるのがなかなか難しい感覚なんですが、結構気持ちのイイものなんですね~♪

「僕の中に、こんなコード進行のアプローチがあったのか~、とか、こんな発想の仕方がワシの脳でできるのか~、とか」etc...

ドンドン自分の中で眠っていたものが目を覚ましてきたのか、もしくは、新しく生まれてきたのか、どっちなのかはわからないけど、とにかく楽しい♪
なんだか少しワクワクするね~!
しかも、助さんの詩と曲が合わさると、イメージがグッと強くなったり、逆にわざとオブラートかぶせる様に曲が詩を包んだりと、いろんなアプローチが出来るしね。
こういう感覚は、久しぶりだな~。

おそらく、一番最初にギターを買って無我夢中で弾いてた時、初めてバンドを組んで演奏した時、NYの地下鉄でBLUESの演奏を始めた時、ハーレムでJAZZを教えてもらった時、これらの時期に味わった感覚に近いけど、それともちょっと違う感じもするなあ~。

こういう心境の変化があったからといって、「毎週一曲作曲」というのは簡単な事ではないのだけれど、逆にやりがいがあるというか、自分の音楽的知識をフル稼働させて成長しながら音楽を出来るというのが嬉しい♪

はあっ!?
もしかして、これが「大人の階段」を登るということなのだろうか?
もし、そうだとしたら、やっと大人になれるのか?
33歳で?

遅っ!