朝から憂鬱である。
憂鬱と言うか面倒臭い。
面倒臭いけど…なんか?ドキドキワクワクだったりする。
憂鬱さと妙な野次馬根性が同居してる。
怖いもの見たさ。
実は面白がっている。
自宅電話が鳴ったは
最近のお気に入り米ドラマ『Grey's Anatomy』#7をネットで観ていた昨日午後10時前。
(「おまえら病院とラブホ間違えてねぇ~か?」って。)
固定電話ディスプレイを見ると事務所からの転送電話。
「もしもし、何度も悪いけど○内・・・Mitsさんいる?」
なぜか…いきなり喧嘩腰な口調。
楽しい話でも、儲け話でも無いことは○内と名乗る男の口調から想像できる。
「私ですけど・・・」
「何度も電話したんだけど、聞いとるんかいね~?」
事務所からの転送と言うこともあり、仕事関係と思いこみ丁寧に対応
「申し訳ありません。どういったご用件でしょうか?」
「何度も電話したんだけど・・・」
そう言えば、ユウ君が言ってた。最近頻繁に電話が有ることを。
ただ「急ぎの要件でも無さそうですよ。」という注釈付きだったので
気に留めることも無かったのだが・・・。
それに知らない番号から携帯に何度も着信があったような。
「連絡ミスですね、申し訳ありません。」
「どういった御用でしょう?お仕事の関係ですか?」
「いや、全く私的な事…」
「個人的な・・・ということですか?」
仕事の関係じゃないことが分かったところで、全ての『丁寧』を排除する私。
「じゃあ なに?だれ?会ったこと無いよねオレ…あんたと?」
こっちが急にぞんざいな口調になったところで電話の向こうが丁寧になる。
「お会いしたことはありませんが、私はあなたを知ってます。」
気色悪さが電話口から漂うが、あまりに想像の糸口すら無く逆に興味がでる。
「っで?何の用?」
「一度お会いできませんか?」
「はあ?」
「だから何の用?」
「会ってお話したいんですけど・・・。」
「・・・」
「ゴメン…知らない人と会っちゃダメって、死んだ親父の遺言なんよ!」
「って言うか、気色悪い事言わんと要件言うてや~。」
「○○○○オフィスの▲▲社長のこと…と言えばお分かりですよね?」
○○○○オフィスの▲▲と言えば
私が今年、唯一赤字を出した『ウツボ』のガセネタを吹き込んだ女。
「知ってるよ、彼女がど~したの?」
「写真もあるんですけど・・・」
「写真?なんの?」
『写真』というキーワードでなぜか?彼女の裸の写真しか想像できない私。
「っん??もしかしてアノ女~エロビ出とったんか~?」
間違いなくイイ女だが、
彼女が昔そんなビデオに出ていたとしてもそんなには興味は無い・・・
…と言えばウソになる。そりゃ間違いなく見たい。
勝手に思い込み、○内と言う男の話に興味が湧いたところで・・・
「冗談言ってる場合じゃないんですよ!」
「あなたと一緒に映ってるんです!!」
「あほか!オレはそんなビデオ出たこと無いわ~!!」
「・・・・」
○内と言う男もあまりの無形な私の妄想に付き合いきれないらしく
ため息交じりに・・・
「真面目に聞いてもらえませんんか(怒)」
中略・・・
要するに、○内と言う男は
女社長▲▲に入れ込んでるらしく、
その話しっぷりからは相当な気真面目人格が窺える。
とはいえ、対▲▲との関係性で言えば、私と同じような関係なはず。
あくまでも仕事を基軸とした。
ただ、
○内という男と私の違いは、
私はいきなり小学生の父親になるつもりはない。
もちろん、父親にならなきゃならないような事もしてない。(今のところは…)
私にしてみれば、決して敵対視されるようないわれは無い。
「あのさ~、あんたが▲▲に入れ込んでることは良く分かったよ」
「だけどね~オレは全くの無関係だよ!そりゃ飯とかは何度も行ってるけど・・・」
「あんたが思ってるような事はしとりゃせんよ!」
(「そりゃ、チャンスあれば行くかもだけど。今のトコNoチャンスだし…」)
「ただ写真もありますし、そういう風に聞いてます。」
「だから写真って?どんなんだよ?」
「それに、『聞いてます』って誰に何を聞いてんの?」
「写真は、○○町を2人が腕組んで歩いているところです。」
腕くらい組んだかもしれない…(分からん。)が
○○町周辺(そういうホテルが立ち並ぶエリア)にはもう何年も行ってない。
わたしゃそっち方面じゃないし・・・・。
そんでわたしゃラブホってあまり好きじゃないんだよ昔から…見栄っぱりだから。
なんて思いながらも
いかにも実直そうな男相手に女と腕を組んだかどうかを
完全否定できない私・・・話を変える。
「『聞いた』ってのは?だれに聞いたってこと?」
「・・・・・」
わたしゃ~いつの間にか『素行調査』を受けていたらしい。
つまり、○内と名乗る男が写真どうだこうだ言ってるその情報源は
『探偵』という人達だったらしい。
「OK!会ってもいいけど、たぶん?アンタとアンタの探偵の完全な勘違いだよ!」
「そうだとすれば、アンタはオレの時間と精神的苦痛の責任取らなきゃダよ!」
「それを承知の上で会おうね!」
今日8時に繁華街から少し入ったカフェを指定されたが
「いやいや明るい時間にしようよ!」
そりゃ、愛に狂ってる人と暗い静かなところでは会えませんから。
楽しみすぎて今からゾクゾクする。